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黒龍の日本酒の評価は?銘柄ごとの味の特徴やこだわりを徹底解説

黒龍の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media 

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてあるので、ぜひ読んでくださいね。

 

No.1は「黒龍」です!

 

はじめに

 
日本を代表するアルコール飲料と言えば日本酒です。

 

この日本酒には様々な銘柄があり、全国各地の蔵元が丹精込めてそれぞれ自分たちのオリジナルの酒を醸造しているのですが、そのような数ある銘柄のなかでも、高価なものとして知られているのが黒龍です。

 

その蔵元である黒龍酒造は、長年にわたって福井県で酒造りを続けてきた伝統ある企業であり、黒龍という名はかつて用いられていた九頭竜川の別名に由来するとされています。

 

以下では、このように長い歴史と高い評価を有する日本酒 黒龍について、その製法や特徴を見ていくことにしましょう。

  

 

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黒龍酒造の歴史と特徴について

 

日本酒 黒龍を醸造している黒龍酒造は、江戸時代後期の1804年に創業された伝統ある酒蔵です。

 

創業時から、手造りで日本酒を醸造することにこだわり続けており、現在では日本全国で高い知名度を誇るようになっています。

 

戦時中までは、「水野酒造場(吟醸酒)」と書かれたラベルを使用しており、あえて記載した「吟醸」という文字からは、しっかりと吟味して醸した日本酒であるという自信を窺い知ることができます。

 

明治維新後の近代になってから開催されるようになった新種品評会において数多くの賞を受賞したことで、次第に全国にその名が知られるようになっていきました。

 

このようにして徐々に評価を高めていた黒龍酒造ですが、その名が一気に全国区になったのは、1975年に大吟醸酒である「龍」を商品化したことがきっかけです。

 

この銘柄は、日本酒の熟成にあたってワインのような香りを醸し出させることにこだわり、さらに品質を極限まで高めることを追求した結果として世に送り出されたこだわりぬかれた日本酒でした。

 

このように丹精込めて醸造されただけあって、その価格も高価格帯が多く、当時は日本一高価な酒とも呼ばれていたのです。

 

この「龍」の精巧にみられるように、黒龍酒造の特徴は、機械化による大量生産の時代に逆行して、徹底的に品質にこだわった手造りによる少量生産にあり、その結果として、かつては困難であると考えられていた大吟醸を一般の市場に普及させることを成功させたのです。

 

大吟醸の意味と黒龍酒造の日本酒が愛されるわけ

 

ここからは、黒龍酒造が一般市場に流通させることに成功した大吟醸とはいったいどういう意味を有するのかを見ていくことにしましょう。

 

大吟醸が何であるのかを知るためには、精米歩合という言葉の意味を理解することが必要です。

 

この精米歩合とは、玄米を削って、残った部分の割合であり、例えば玄米の60パーセントを削って、残る40パーセント分を原料として使用して造られた日本酒は精米歩合が40パーセントということになるわけです。

では、精米歩合が分かったところで、次に吟醸と大吟醸の違いについて説明することとします。

 

両者の差異は、精米歩合の違いであり、吟醸は精米歩合が60パーセント以下の日本酒、大吟醸は50パーセント以下の日本酒のみが名乗ることが認められているのです。

 

ここから分かるように、大吟醸とは、半分以上削った玄米だけを使用して醸造される日本酒であるということです。

 

玄米は精米すればするほど雑味が少なくなるため、精米歩合が低ければ低いほどその日本酒の味わいはよりフルーティーかつクリアなものとなります。

 

吟醸酒は一般的な日本酒よりもずっと雑味は少ないのですが、それよりも精米歩合が低い大吟醸酒は、吟醸酒と比べてもはるかにクリアな味わいとなるのです。

 

なお、ここで説明した吟醸酒や大吟醸酒は酒税法上の特定名称酒の一つです。

 

大吟醸酒は、精米歩合を低めにすることでクリアな味わいを実現した日本酒です。

 

これを高い品質で醸造することにこだわっている黒龍酒造では、伝統的な手作りの製法を守りつつも、品質や衛生面をより向上させるために独自の製法や技術を導入しています。

 

例えば、1994年には龍翔蔵や2017年には正龍蔵と名付けられた建物をそれぞれ新たに建設しており、その中で効率的な酒造りを行うことができる環境を整えるとともに、長い歴史で培われた独自の技術を酒造りに活かす仕組みを導入しています。

 

また、酒米についてもこだわっており、福井県大野地区産の五百万石という銘柄の米を中心にすぐれた品質のものだけを契約農家から仕入れています。

 

さらに、酒造りに不可欠の仕込み水には、霊峰として知られる白山を水源とした九頭竜川の伏流水を使用することで、やわらかでしなやかな味わいを醸し出しているのです。

 

このようにしてこだわりぬかれて作られた日本酒 黒龍が多くの人に愛されるのには、いくつかの理由が存在します。

 

まず、大吟醸の特徴である非常にクリアで淡麗な味わいに加えて、吟醸香と呼ばれるほのかな香りと、ほどよい甘味や旨味が絶妙に融合していることが一つ目の理由です。

 

嫌みのない味であるため、和洋を問わずどのような料理にも合わせやすく、飲みやすいと感じると思います。

 

また、少量生産に徹し、徹底的に品質を追求することで、高いブランド価値を実現させているというのが二つ目の理由です。

 

ブランド価値を高めることで、素晴らしい日本酒であると誰もがイメージするようになり、その結果として、多くの人から支持される存在となっているのです。

 

また、黒龍というインパクトのある名称を用いているというのが三つ目に考えられる理由です。

 

力を象徴する色である黒と、伝説上の強力な生き物である龍とを組み合わせた名前を付けることによって、一度耳にすれば人々の記憶に深く刻まれるというわけです。

 

黒龍酒造のお勧め銘柄について

 

日本酒 黒龍というのは、黒龍酒造が醸造している日本酒のブランド名であり、そのなかには複数の銘柄が存在しています。

 

ここからは、数ある銘柄の中から特にお勧めのものをいくつかピックアップして紹介することにします。

 

まず、一つ目は「黒龍 石田屋」という銘柄です。

 

これは、兵庫県東条産の山田錦という米を使って造られた純米大吟醸酒で、精米歩合は35パーセントと、かなり低く抑えられています。

 

醸造においては、低温下で長い期間にわたって熟成しており、それによって旨味に加えてまろやかな味わいを実現しています。

 

この石田屋は、黒龍の銘柄の中でも最高級酒として知られており、皇室御用達の日本酒にも採用されています。

 

二つ目に紹介するのは、「黒龍 しずく」です。

 

その名の由来は、酒袋から滴り落ちる一滴のしずくとなっており、その由来の通り透きとおるようなキレイな味わいが特徴の大吟醸酒です。

 

また、非常に香りのよい日本酒としても知られており、その香りは摘みたてのイチゴやリンゴのようであると形容されることもあります。

 

あまりに香りがよいため、かつては品評会に出品すると、それがかえって仇になり、必ず落とされていたという伝説が残されています。

 

三つ目の銘柄は、「黒龍 大吟醸 龍」です。

 

前述したように、黒龍酒造の名を全国に知らしめるきっかけとなった銘柄であり、7代目の蔵元がフランスに赴いて学んできたワインの熟成手法を日本酒造りに取り入れることで商品化させた大吟醸酒です。

 

石田屋と同じく、兵庫県産の山田錦を原料に使用しており、ワインのようなフルーティーな香りとクリアな味わいが特徴となっています。

 

5度から10度くらいに冷やして飲むことによって、その味わいを最大限に楽しむことができることでしょう。

 

四つ目の銘柄は、「黒龍 いっちょらい」です。こちらは、福井県産の五百万石という米を使って造られる吟醸酒であり、その名の由来は一張羅を意味する福井県の方言となっています。

 

熟したメロンやパイナップルのようなフルーティな香りとなっており、その割にさっぱりとした味わいとなっています。

 

少々辛口ではあるものの、口当たりがよいため、初心者でも非常に飲みやすい銘柄となっています。

 

なお、高級酒揃いの黒龍の中では比較的リーズナブルな価格となっているため、はじめて黒龍を飲む場合にはこのいっちょらいを選ぶのもよいでしょう。

 

最後に紹介するのは、「黒龍 特撰吟醸 特吟」です。

 

表示は吟醸酒となっていますが、そのクオリティは大吟醸酒に決して劣るものではありません。

 

メロンやイチゴを思わせる上品な落ち着いた香りが特徴であり、バランスの良い味わいと相まってたくさん飲んでも飲み疲れするようなことはありません。

 

そのため、年齢や男女の関係なくお勧めできる銘柄となっており、日本酒の初心者から上級者に至るまで多くの人に愛飲されています。

 

以上で取り上げた中でも、大吟醸酒である石田屋、しずく、龍の3つの銘柄は年に1、2回しか市場に出回るタイミングがないため、幻の銘酒とも呼ばれています。

 

そのため、お店などで見かけた場合は、ぜひ一度飲んでみることをお勧めします。

 

黒龍は日本酒の最高峰

 

以上で見てきたように、黒龍はそのクオリティと稀少性の高さから、日本酒の最高峰といっても過言ではありません。

 

その中でも、精米歩合を抑えて造られている大吟醸は日本酒の初心者でも非常に飲みやすい味わいとなっています。

 

仕込み水に白山の伏流水を、酒米に山田錦や五百万石といった高品質の米を使い、独自の製法で香りを引き立たせることによって、香りと味わいを絶妙に融合させている黒龍。

 

皇室御用達としても選ばれている日本を代表する酒の一つですので、本物の酒をたしなみたいということであれば、是非一度飲んでみるとよいでしょう。

 

次回は「獺祭」です! 知名度が高い日本酒ですが、高級で稀少なラインナップも多く、魅力がたくさん詰まった日本酒です!

記事はこちら>>獺祭(だっさい)の日本酒の味わいは?原料や製法へのこだわりを徹底解説 - theDANN media

 

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