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鍋島の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?

鍋島の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media
「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてありますので、ぜひ読んでみて下さいね。

 

No.23は「鍋島(なべしま)」です!

はじめに

 

鍋島は辛口ながらも五感を優しく刺激して、馴染んでいくような自然体のお酒として人気を集める日本酒です。

 

地元の米と水にこだわり造られた日本酒は、全国新酒鑑評会や福岡国税局酒類鑑評会などで数々の受賞歴を持っています。

 

インターナショナル・ワイン・チャレンジや全米日本酒鑑評会でも金賞の受賞歴があり、日本のみならず世界でも評価を得ている地酒です。

 

そんな鍋島の生産地佐賀県は、江戸時代から米作に適した風土で酒どころとしても知られてきました。

 

ここでは、佐賀県で誕生した鍋島の名の由来や特徴、歴史や種類などについて紹介します。

 

 

 

 

鍋島が生まれた佐賀県の風土

 

美味しい日本酒造りに欠かせない原料は酒米と水だといわれています。

 

特に酒造りに使われる水は酒造用水ともいわれ、美味しい酒をつくるのに欠かせない存在です。

 

酒造りには洗米に使う水から酒そのものの原料となる水まで、質の良い水が求められます。

 

鍋島の生産地である佐賀県鹿島市は、長崎県との県境にある多良岳山系から良質な水が流れ込む場所です。

 

そのため米を育てるのに適した風土であり、米を使った酒造りも盛んに行われてきました。

 

また、鹿島市は有明海に面する場所に位置し海苔の産地としても有名です。

 

有明海は海岸線が複雑になっており、豊富な栄養分が流れ込むので良質な海苔が育つ海ともいわれています。

 

そんな有明海に面した場所にあるのが、鍋島を製造する富久千代酒造です。

 

鍋島の誕生秘話

 

富久千代酒造は、佐賀県で大正時代から酒造りを行ってきた歴史ある蔵元です。

 

鹿島市を中心とし長きにわたり日本酒の製造販売を行ってた富久千代酒造ですが、時代の流れとともに酒づくりに変化を求められます。

 

鍋島が誕生するきっかけとなったのは、1980年代後半のことです。

 

1987年以前は酒店などで日本酒を購入するのが一般的でしたが、酒類免許の緩和によって取り扱いが容易となりスーパーなどにも日本酒が並ぶようになりました。

 

手軽に安い酒を購入できる方法が広まったことで、全国の酒屋は不況に陥り酒屋と取引をしていた酒造も次第に影響を受け始めます。

 



人々の需要が変化し生き残りが難しいと考えた杜氏は、地元にある若手の酒店とともに佐賀を代表するような地酒づくりを目指します。

 

地元の米と水を使用し、地元に愛される地酒を目標に新たな商品開発へ着手し始めたのです。

 

酒店と協同で開発を始めたのは、酒造と酒屋が深い関係で繋がっていることが理由としてあげられます。

 

良い日本酒が造れても、それを売るのに適した酒店がなければ売れず、営業力のある酒店があっても良い日本酒がないと売れません。

 

そのため、酒店の店主らと何時間も話し合いをし、成功している酒造や酒店を訪れるなど連携して商品開発を進めました。

 

美味しい酒造りに着手し始めてから3年間試行錯誤が繰り返され、1997年、ついに鍋島の前身である富久千代天という日本酒が完成しました。

 



特別純米酒と特別本醸造でつくられた富久千代天は、3年にも及ぶ努力の結果、高い評価を得るようになります。

 

2002年国際酒祭りの純米酒部門で1位を獲得したことを皮切りに、翌年の全国新酒鑑評会では7年連続で金賞を受賞しました。

 

その後も国際的な大会で金賞を受賞するなど、とどまることなく躍進し続けて行きます。

 

富久千代酒造は世界で有名になった後も、質の良い日本酒を造り続けたいとの思いから規模を拡大することはありませんでした。

 

鍋島が完成した当時と同じ蔵で、変わらず地元に愛される酒造りをしています。



 

富久千代天という名称は、あくまでも市場調査のためにつけられた名前です。

 

富久千代酒造は地元のために、佐賀県に住む人たちと一緒になって名前を考えるという仕掛けも用意していました。

 

一般公募で名前を募集した結果、富久千代天は鍋島という名前に変わります。

 

鍋島の名の由来は、江戸時代に佐賀藩で300年以上佐賀を統治してきた鍋島家です。

 

鍋島家のように、長く地元の人に愛される日本酒にしたいという思いが鍋島の銘柄には込められています。

 

鍋島の種類と受賞歴

 

鍋島の代表的な日本酒が濃厚で香りがよく、ほどよい甘みで飲みやすいといわれる鍋島大吟醸です。

 

酒造好適米の代表といわれる山田綿を35%まで磨き上げた大吟醸は、2005年から2017年までの全国新酒鑑評会で金賞を受賞し続けた経歴も持っています。

 

インターナショナル・ワイン・チャレンジでは2011年に大吟醸酒の部で金賞、全米日本酒鑑評会では2007年に金賞を受賞しました。

 

鍋島が誕生した当初からある日本酒で、富久千代酒造が目指す自然体のお酒を堪能できる一品です。



 

鍋島特別純米酒は、パン酵母のような麹の香りが口の中で広がって余韻を楽しめる鍋島ブランドのお酒です。

 

2011年のインターナショナル・ワイン・チャレンジでは純米酒の部で金賞を受賞し、2012年の全米日本酒鑑評会でも金賞を獲得しています。

 

60%特別純米酒や特別純米酒クラシックなどの銘柄も製造され、インターナショナル・ワイン・チャレンジで60%は銅賞、クラシックは銀賞を受賞しました。

 

特別純米酒クラシックは通常の特別純米酒に使われる酵母とは別のものが使用されており、ひと味違った風味を楽しめます。



 

純米大吟醸も鍋島のなかで人気を集める日本酒の1つです。

 

鍋島純米大吟醸は福岡国税局酒類鑑評会吟醸酒の部で、2016年から2018年までの3年連続金賞を受賞した経歴を持ちます。

 

純米大吟醸にはいくつか種類があり、そのなかでも愛山純米大吟醸やしずく純米大吟醸は高い評価を得る日本酒です。

 

2018年のインターナショナル・ワイン・チャレンジ純米大吟醸の部では、愛山としずくが同時に銀賞を受賞しています。

 

愛山は幻の酒米といわれる愛山を40%まで磨き上げ、濃厚な旨みが口の中に広がる一品です。

 

しずくはフレッシュで透き通るような味わいが特徴のお酒で、口にすると米本来の旨みを感じることができます。

酒造りに適した風土で生まれた自然体のお酒「鍋島」を堪能しよう

鍋島 日本酒

(画像:富久千代公式HP)

 

鍋島は酒どころとして古くから知られてきた佐賀県鹿島市で誕生し、数々の賞を受賞した経歴を持つ人気の日本酒です。

 

日本だけではなく世界でも高い評価を得る鍋島は、酒造と酒店が協力し3年もの歳月をかけて生み出された地酒でもあります。

 

酒造りに恵まれた風土で地元の米と水にこだわり、地元の人から愛される地酒を目指したことが鍋島の名の由来にも表れています。

 

佐賀県から世界へ羽ばたいた25種類以上の鍋島は、それぞれ味や香りに個性があるのも特徴です。

 

美味しい日本酒が飲みたいと思ったとき、自然体のお酒といわれる鍋島を選ぶのも1つの方法でしょう。

 

いかがでしたでしょうか。今回は、「鍋島の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」について書きました。ぜひ鍋島を飲みながら、もう一度読んでみて下さいね。 

 

次回は「日本盛」です!

 

鍋島を飲んだらtheDANNにレビュー|theDANN media