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新政(あらまさ)の日本酒を徹底解説!味の特徴やこだわりの原材料

新政 日本酒 秋田
新政(あらまさ)は秋田の歴史ある酒造メーカーから展開されている日本酒の銘柄で、多くの酒ファンから支持されています。

 

従来にはなかったクールなパッケージデザインや最も古い酵母へのこだわりなどが大きな魅力です。

 

時代に流されない生産法で老舗酒造を立て直した代表が信念を込めてつくり上げた銘柄は、オリジナリティの高い味わいがあり日本酒を好まない人からも飲みやすいと高評価を得ています。

 

ここでは、伝統的な素材にこだわりつつモダンな日本酒造りを行うと言うコンセプトがある新政について、特徴や人気が高い理由などのほか、新政の数ある銘柄について紹介します。

 

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新政はオリジナリティの高い日本酒

 

新政はオリジナリティの高い日本酒|theDANN media

(画像:新政HPより

 

きょうかい6号酵母へのこだわり

 

新政には多くの銘柄が展開されていますが、全ての日本酒で6号酵母が使用されています。新政酒造で生まれた協会6号と呼ばれる酵母で、酒造りに使われている酵母の中で最も古いものです。

 

6号酵母の特徴は、寒冷地でも発酵する力が高く、秋田など雪の降雪量が多い環境でも良い日本酒ができると知られています。

 

また、6号酵母によってできる酒は味わいがあまり華やかではないのも特徴のひとつに挙げられますが、近年では多くの蔵元で使用されるケースも増えるなど見直され始めている優良酵母です。

 

新政も協会6号を使用しているため主張が控えめでありながらオリジナリティの高い味わいをつくり出しています。

 

生酛(きもと)造りへのこだわり

 

一般的に日本酒造りでは、簡単に早い期間で醸すことができる速醸(そくじょう)が採用される場合が多いです。しかし、新政酒造では速醸酛(そくじょうもと)を廃止し、生酛造りで生産が行われています。大量生産はできない伝統的な手法ですが、旨みの深い味わいを生むために手間を惜しまないのが新政酒造の方針です。

 

ところが、近年ではレベルの高い日本酒が多く、美味しい銘柄はたくさんあります。その中で新政は、味わいだけを重視せず日本酒の持つストーリー性やロマンにも着目して差別化を図っているのです。

 

秋田県産の酒米

 

また、全ての新政で秋田県産の米を使用するのは地域性の強い日本酒を表現するためとされています。

 

原材料の産地によって仕上がる酒の特徴は異なりますが、人気がある銘柄に採用される酒米は兵庫県産の場合が多いです。

 

あえて新政には美山錦やあきた酒こまちなどの秋田県産のみを採用し、秋田県の米作りを取り巻く環境要因によってほかにはない品のある味わいを生んでいます。ワインで言われるテロワールが新政では感じられるのです。

 

酒米に加えて仕込み水も秋田県産を原料にし、6号酵母や麹菌で発酵させて造られる新政は、全量純米造りで醸造アルコールなどの添加はされません。

 

昭和30年代に廃れた木桶を使用してもろみ発酵させる木桶仕込みを導入するなど、現代の技術とクラシックな技術を融合させ、モダンで余分なものを排除した独自性が高い日本酒が新政なのです。

 

ウイスキーの原酒づくりなどで採用されるオーク樽貯蔵の銘柄もあり、伝統回帰しながらも新しい日本酒が新政酒造では積極的に造られています。

 

日本酒の質だけでなく斬新なデザインで認知度を高めた

 

日本酒の質だけでなく斬新なデザインで認知度を高めた|theDANN media

(画像:新政HPより

 

銘柄によって異なりますが、口に入れると僅かに炭酸のような泡感を感じるのが新政の口当たりと言われています。酸味がありつつも秋田県産の酒米による旨みと木桶による生酛造りや6号酵母が醸し出すフレーバーが爽やかな旨みを表現するのが大きな魅力です。

 

多くの酒ファンに白ワインに似た味わいがあると評価されていますが、ワインの様なフルーティーさはなく、やや薄めの味と主張がエレガントな日本酒と言えます。

 

全体的にフレッシュ感がある銘柄で、特に主力となる銘柄のNo.6(ナンバーシックス)に関しては生酒の表示がされているなど、酸化を嫌う一面があるのも新政の特徴でしょう。このため、新政では銘柄の多くで四合瓶が採用されています。

 

四合瓶へのこだわり

 

通常、日本酒のパッケージに使用される瓶のサイズでは一升瓶が一般的です。四合瓶は720mlのサイズですので、一般的な日本酒よりも小さなパッケージで、一度か短期間で飲み切れるサイズ感と言えます。

 

元々日本酒はデリケートな酒質と言われていますが、新政は味わいが繊細なため酸化すると本来の旨みが味わえません。異例とされる四合瓶の採用は、蔵元のこだわりが表現されていると言えるでしょう。

 

更に、新政はひと目見ただけで他の日本酒とは一線を画しているとの印象を受けます。日本酒とは思えない斬新さが魅力のパッケージデザインは新政を有名にしたひとつのファクターです。

 

瓶デザインへのこだわりは、新たなファンを開拓するのにも役立ちました。日本酒なのにワインやシャンパンなどの洋酒をイメージさせるパッケージが、sns映えやフォトジェニックに注目する購買層を呼び込んだのです。

 

例えば、主力銘柄のNo.6は6の字を瓶の中央にホログラムで大きくプリントし、その上部にビンテージの年を漢数字で描いてモダンなデザインで表示しています。

 

新政COLORSシリーズと呼ばれる種類は、それぞれがテーマとなるカラーリングを持っていて、瑠璃と書いてラピスと読む銘柄は濃い目の青いラベル、秋櫻と書いてコスモスと読む銘柄はパッションピンクのラベルが貼られているなど、パッケージからの主張が強く感じられるデザインです。長いキャップの保護シールが、より洋酒を思わせるでしょう。

 

新政COLORSシリーズ|theDANN media

長いキャップの保護シールが、より洋酒を思わせるデザインだ

(画像:新政HPより

 

エッジの効いた遊び心あるパッケージデザインは新しい日本酒造りをテーマにする蔵元らしさが詰め込まれています。

 

新政酒造の代表がファッション誌やビジネス誌などで仕事を受ける機会が多いのも、新政の認知度を高めるためだとされていますが、目を引くパッケージデザインが銘柄全体に与える影響は大きいと言えるでしょう。

 

酒のネーミングにも横文字を採用するなど従来にない独自性が際立っています。

 

銘柄の特徴と新政の歴史やストーリーを知ろう

 

銘柄の特徴と新政の歴史やストーリーを知ろう|theDANN media

(画像:新政HPより

 

 

新政酒造は秋田県で1853年にスタートした酒造メーカーで、6号酵母の発祥として知られています。日本酒の大量生産が値崩れを起こしていた時代に、酒造りを見直したのが8代目の代表です。

 

明治時代に雑菌繁殖を抑制するために醸造用乳酸を用いる速醸酛が採用されて以降、安定的な酒造りで大量生産とコスト減を実現しましたが、個性のある美味しい銘柄は失われていたと言われています。

 

独自性ある銘柄や地域起こしなどの観点から、2012年に速醸酛を撤廃して生酛造りに原点回帰し、新たな新政が生まれました。

 

加えて、ホーローやステンレスのタンクでは仕込みの終了ごとに微生物が消滅するため、自然を利用した生酛造りには適さないとの考えから、洗浄しても微生物が残存する木桶の採用を2013年からスタートさせています。

 

酒造りに必要な木桶は巨大で特別なものが必要なため、製造できる職人が限られることから、蔵元で従業員へ木桶作りや修理の技術を学ばせているのも新政のストーリーとして魅力のひとつです。

 

木桶シリーズとして知られる新政COLORSは単一米仕込みで米の味わいが良く感じられます。中でも美山錦を使ったラピスラズリは精米歩合の高い銘柄で、時の経過と共に少しの甘さを帯びるのが特徴です。

 

穏やかな味わいでありながら新政の持つ酸味はしっかりしているのでバランスが良い日本酒と言えるでしょう。

 

天鷲絨と書いてヴィリジアンと読む銘柄にも美山錦が使われています。もろみの発酵を木桶で行っているため、厚みがある味わいで米の旨みが徐々に広がる口当たりです。新政COLORSは銘柄によって酒米が異なる単一米仕込みのため、原材料の品種ごとに違う特徴を楽しめます。

 

8代目の代表が秋田産米にこだわるのは、地域再生やどこの酒造メーカーでも真似できない日本酒造りのためです。

 

高齢化や過疎化などで米農家が減少するなど地域が抱える問題に向き合い、2016年に2ヘクタール分の水田を新政酒造で確保し、社員と地元農家が協力して無農薬での酒米栽培を始めています。

 

米作りや木桶作りを地域で行うことで、移住や職業選択につながる日本酒造りを提案しているのです。地方色が日本酒の味わいや特徴に大きく影響している新政は、ほかの酒造メーカーにはない唯一無二の酒造りで生まれた銘柄と言えるでしょう。

 

8代目の代表が酒造りに無縁な経歴の持ち主だったと言うことも、日本酒ファンの注目を集めています。例えば、生酛造りは本来失敗する確率の高い酒造方法です。

 

しかし、データを取ったり分析を行ったりして酒造りの研究や実験を重ねているため、経験値が浅くても失敗を予防しながら新しい銘柄を作り続けています。時には平安時代まで遡る古代の製法を取り入れて生産に成功した銘柄も存在する程です。

 

6号酵母に着目して古い時代に生産されていた日本酒の味に迫るのをテーマに新政は造られていますが、伝統的な技術と新しい発想とのコラボレーションによって時代性を超えた日本酒が提案できるのでしょう。

 

新政酒造のメインとなる6号酵母をネーミングに冠した新政No.6は3つの銘柄が存在し、全てがあきた酒こまちと吟の精を用いた生酒です。

 

フレッシュさを感じる酸味が特徴で雑味が感じられないキレイな日本酒と評価されています。

 

中でも、No.6のX-typeは微炭酸の刺激と爽やかな吟醸味を感じられ、米の旨みを味わえる人気の銘柄です。No.6のS-typeはX-typeの次に上級クラスの日本酒で贈答品などでも人気があり、No.6のR-typeは淡麗旨口で6号酵母の良さが味わえる新政らしい最もベーシックな銘柄と言えます。

 

6号酵母は豊かなフレーバーとキレ味が魅力の日本酒を作った吟醸技術の基盤となった酵母です。クラシックな原料や素材から時流に捕らわれない日本酒を造る面白さが理念となっている蔵元の特徴が現れた銘柄と言えるでしょう。

 

新政は魅力たっぷりの日本酒

 

新政を徹底解説!味の特徴は?どんな魅力があるの?|theDANN media

 

(画像:新政HPより

 

ここまでで、「新政(あらまさ)の日本酒を徹底解説!味の特徴やこだわりの原材料」は終わりです。

 

新政は、地域性を大切にしながら生産されることでオリジナリティの高い味わいを持つのが特徴です。古い時代の製法を積極的に取り入れるだけでなく、現代の技術や発想を活かしたモダンな銘柄が市場で次々に展開されています。

 

オリジナリティの高さは時にクセが強い酒となる傾向がありますが、6号酵母の良さを活かしたフレッシュな日本酒は幅広い人々に受け入れられるまでに成長しました。

 

多くのストーリーを持つ背景や斬新なボトルデザインも人気に拍車をかけ、常に入手困難な銘柄です。

 

次回は、黒龍という日本酒について解説します!長い歴史と高い評価を得ている日本酒なので、知らない方はぜひ黒龍の魅力をみてみましょう。

記事はこちら>>黒龍の日本酒の評価は?銘柄ごとの味の特徴やこだわりを徹底解説 - theDANN media

 

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