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真澄の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?

真澄の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media

 

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

今回は第二弾です!「【Part2】おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」 に書いてありますので、読んでみてください。

 

前回好評だった第一弾の記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてあります。

 

No.61は「真澄(ますみ)」です!

  

それでは、はじまり〜はじまり〜

 

 

はじめに

 

「真澄」が醸造され始めたのは1662年(寛文2年)、江戸幕府第四代将軍、徳川家綱の治世でのことでした。

 

宮坂醸造の開祖にあたる人物は高島藩(諏訪藩)を治める諏訪氏の家臣でしたが、荒涼たる戦国時代、諏訪氏、武田氏、織田氏の争いに翻弄された末に刀を置く事を決意。

 

その後、諏訪土着の杜氏として酒蔵を興す事となりました。酒蔵で醸造された日本酒は以後、300年以上もの長きに渡り諏訪の地酒として愛され、その長い歴史の中には「松平忠輝公(徳川家康の六男)が座右に置いた」「赤穂浪士四十七士の大高忠雄がそののどごしを激賞した」など、数々の逸話が残されています。

 

今に続くブランド名「真澄」の名が使われ始めたのは、江戸時代後期の事です。その名の由来は、真澄が奉納される諏訪大社の宝物「真澄の鏡」から取られています。

 

300年以上もの間積み重ねられてきた品質の良い日本酒を作ろうとする試みは、歴史の重みと共に、真澄の味を一段高いものへと引き立てています。

 

「現代清酒の元」と呼ばれる「七号酵母」の祖

 

「真澄」の特徴として挙げられるのが、そのシンプルかつ伝統的な手作業によって造り上げられた、質実剛健な味わいです。

 

日本酒は甘酒の糖分が「酵母」のはたらきで、アルコールに変えられる事によって醸造されます。

 

しかし醸造に使われる酵母は何でも良いというわけではなく、その酒蔵の周りの環境や酒質に合った酵母を選ぶ必要があります。

 

そのため適当に日本酒を造ってしまうと、糖分が上手くアルコールにならなかったり、腐ってしまったりといった失敗が、ごく普通に起こっていました。

 

安定した酒質を提供することができるようになったことの一つとして、真澄が醸造される諏訪倉で見つかった「七号酵母」があります。

 

昭和21年、優良酵母を探し出し日本全国の酒造メーカーに販売する事業を行っていた国税庁醸造試験所は、国内の品評会で高い評価を得ていた真澄に着目しました。

 

そして醸造試験所の職員、山田正一博士によって発見された真澄の酵母は、「醸造協会酵母7号」通称「七号酵母」と名づけられ、美酒・名酒を生む酵母としてまたたくまに、全国の酒造メーカーに広がる事となったのです。

 

七号酵母は「落ち着いた香りを持ち、バランスが取れた味わいの清酒を作り出すのに向いた酵母」として知られます。

 

発見から数十年を経た現在では、日本全体の60%以上の酒蔵が七号酵母を使用しているといわれており、その事もあって七号酵母は、別名「近代清酒の元」とも呼ばれています。

 

そして七号酵母が発見された宮坂醸造は「真澄」の名と共に、「七号酵母発祥の蔵元」として、日本酒界に確固たる地位を築いているのです。

 

霧ヶ峰・八ヶ岳の水と職人たちの「完全手作り」のこだわりが生む味わい

 

現在「真澄」は七号酵母を生んだ「諏訪蔵」、そして品評会での高評価や七号酵母の蔵元として急増した需要に対応するため作られた「富士見蔵」の、二つの蔵にて醸造されています。

 

300年以上の歴史に裏打ちされたその味を支えているのは、真澄の土地柄、そして職人たちの手腕です。

 

真澄の仕込み水は、七号酵母が発見された諏訪倉のすぐ近くに位置する霧ヶ峰、そして富士見蔵のすぐ傍にある八ヶ岳の、豊富な水源から採取されています。

 

両蔵がある諏訪一円は古くから「清水町」とも呼び称されており、酒蔵ができた江戸時代以前から、良質な水がわき出る地として有名でした。

 

霧ヶ峰、八ヶ岳といった天然のフィルターを深く通してろ過された井戸水は、まろやかな軟水。清酒の原料として非常に適したものとなっており、真澄の味を支える屋台骨として必要不可欠なものといえるでしょう。

 

また真澄の醸造は、醸造発酵に関する科学的な知識を持つ社員蔵人と、日本酒に欠かせないお米・酵母など「生き物」のプロである農家蔵人の協力の下に行われます。

 

材料として使用されるのは、歴代の杜氏が日本全国を飛び回って選定した「山田錦」「美山錦」「ひとごこち」などの酒造専用米を自社精米施設で磨き上げたもの。それらと「七号酵母」を、宮坂醸造の伝統であり、モットーでもある「完全な手作業」によって混ぜ合わせ、真澄へと造り上げていきます。

 

真澄の歴史やモットー、そして社員蔵人と農家蔵人らの協力によって生み出された質実剛健な味わいは、地元の人はもちろん、日本全国の多くの酒通をうならせています。

 

現代日本酒のひな型ともいえる歴史あるお酒「真澄」

 

江戸時代以降、300年以上もの長き期間にわたって伝統的な製法を守り続けている「真澄」は、近代清酒の元である「七号酵母」の発見元である事からみても、現代日本酒のひな型といって良い逸品といえるでしょう。

 

長野県諏訪市を訪れる機会があったら、真澄を味わいつつ、日本酒の歴史に思いを馳せてみるのも良い趣向かもしれません。

 

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