「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。
これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてありますので、ぜひ読んでみて下さいね。
No.35は「七田(しちだ)」です!
はじめに
「七田(しちだ)」は佐賀県小城市の天山酒造が県外販売専用に造った高い精米歩合の高品質ブランドです。
県外で名声を得た七田ブランドは蛍が飛び交う天山の名水から造られています。
1861年に水車業を始めた当初は製粉・製麺業が主で、その傍ら地元の作り酒屋からの注文で酒米の精米も行っていました。
そんな七田家の酒蔵の始まりは、廃業する蔵元から半ば強引に依頼されて酒蔵を購入する羽目になったことがきっかけでした。
ここでは、その後6代目が七田ブランドを立ち上げ、ワイングラスで美味しい日本酒アワード等数々のコンクールで受賞、東京で人気の銘酒となるに至った秘密を日本酒作りの基本を通じてみてみましょう。
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高品質の日本酒造りに必要なもの
おいしい日本酒造りに必要なのは、日本酒に適した米、おいしい水、そして麹菌と酵母菌です。
具体的な材料を決めるのは造り手がどんな風味の日本酒を造りたいか、というこだわりや蔵元の所在地の自然条件等により決まってきます。
七田ブランドの例でいえば、天山酒造は名水として知られる地元佐賀県の天山山系の湧水を使用、米は製品の種類により、山田錦や雄町、山田穂等々分けています。
酒の仕上がりを大きく左右する材料だけに、こだわりのある酒の造り手は米を購入する先の農家と契約を交わし、その栽培状況等密に連絡を取り合っているのです。
麹菌の酵素は主にお米のでんぷんを分解してブドウ糖に、そのブドウ糖をアルコールにしていくのが酵母菌の役割です。
この過程でお酒の香りや味の成分ができてくるので、麹菌や酵母菌もとても重要な材料なのです。
米どころには日本酒ありといいますが、日本酒造りにはまた生物学を含めた醸造技術や、水を中心に自然の恵みが深く関わっているといえます。
「佐賀に日本酒あり」の新しいイメージを創り出した七田ブランド
九州といったら焼酎、佐賀県の人たちも酒といえば主に焼酎を飲んでいるのでは?というイメージを持つ他県の方も多いでしょう。
そんなイメージを払拭した人物の1人が七田ブランドを立ち上げた天山酒造の七田謙介です。
実は佐賀県は日本有数の米どころで、しかも日本酒の1世帯当たり消費量が2019年の調査で全国1位となっています。
また県内産の酒を飲む割合が高いという特色もあるほど日本酒とつながりの深い県なのです。
その佐賀県の日本酒を県外、そして海外に知らしめる為に七田謙介は県の蔵元若手集団である佐醸会のメンバーらと切磋琢磨しながら共に全国各地を奔走し、天山酒造としては県外販売専用に高い精米歩合、高級品である特定名称酒七田を造って販路を広げていくことに成功しました。
酒蔵の始まりは酒蔵を購入することになったという思わぬきっかけでした。
そこから代々受け継がれ、後に生まれた天山酒造の七田ブランドはフランスで開催されたKura Master2019で七田純米吟醸が金賞受賞するなど着実にその名を海外にも広げています。
ワイングラスで美味しい日本酒アワード受賞
日本酒の一般的な飲み方として、徳利からお猪口に注いだり、コップ酒にしたり、四角い枡から直接、又は枡の中や小皿の上にコップをのせるといった形があります。
ではワイングラスで日本酒を飲むとどのような違いがあるのでしょうか。
ワイングラスの一般的な形状はチューリップのような形、つまり中ほどが膨らんでいて、上部は少しすぼまっている形をしています。
この形状にはワインを注いだ後、グラスの内部の空間に香りを溜め込む効果があります。
従ってワイングラスは日本酒でも高い香りを楽しみたい種類のものに特に適しています。
ワイングラスに注ぎ鼻をグラスの淵に近づけてみると、日本酒の種類によって実に様々な香りがあること良くわかります。
お酒の風味はまた、飲む際に口があたる容器の淵の厚さによっても印象が変わります。
その為全く同じ日本酒を、淵の厚さや形状の違う何種類かの容器で飲み比べをしてみることができます。
ワイングラスの淵はかなり薄いものがありますから、1種類だけの日本酒で飲み比べをするのにも役に立ちます。
お酒の種類や好みで「今日はこの淵の厚さのもので飲もう」と変えてみるのも楽しいものです。
ワイングラスはまた、脚の部分を持って飲めますから、体温が液体に伝わりづらくできています。
夏季など、冷酒を温かい手で触って温度を早く上げたくないと思っている人にも向いているでしょう。
シャンパンを飲む時に使われる細長いタイプのワイングラスはスパークリングタイプの日本酒に適しています。
きめの細かい泡がゆっくりとのぼっていく演出で日本酒がさらに一味おいしくなりそうです。
ワイングラスで美味しい日本酒アワード2016でメイン部門の最高金賞を受賞した七田純米おりがらみは純米酒で無濾過の生酒です。
おりがらみという名前の通り、米や酵母などの細かい沈殿物を少し混ぜてほんのりかすんだ色をしているお酒です。
おりがらみで酒の旨味を感じられ、しっかりと冷やしていただく活性タイプ、つまりスパークリングタイプのこの日本酒はワイングラスが似合う1品といえます。
日本酒を支えていくもの
県内での安定した消費に留まることなく県外へ、そして海外にも可能性を広げていく天山酒造の七田ブランド。
日本酒はまだ浸透まではしていないものの、確かに「米のワイン」、「SAKE」として海外にもファンが増えつつあります。
そこには既にあった欧米のワインコンクールや品評会に参加を要請したり、日本酒の作り手たちが地域単位で協力しあい、全国を回って販路を開拓したりといった努力があります。
また海外の和食レストランで本物の日本の味を知ってもらう為、おいしい日本酒を取り寄せられるような販路も拡大しつつあります。
日本酒が今後国内外を問わず様々なスタイルで楽しまれていくといいですね。
いかがでしたでしょうか。今回は、「七田の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」について書きました。ぜひ七田を飲みながら、もう一度読んでみて下さいね。
次回は「赤武」です!赤武は、斬新なデザインや地元へのこだわりだけでなくその味についても評価が高いのが特徴といえるでしょう。
記事はこちら>>赤武の日本酒の評判は?味の特徴やこだわりの原料が生み出す人気 - theDANN media
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