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呉春の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?

呉春の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media

 

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

今回は第二弾です!「【Part2】おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」 に書いてありますので、読んでみてください。

 

第一弾は、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてあります。

 

No.93は「呉春(ごしゅん)」です!

 

それでは、はじまり〜はじまり〜

 

 

はじめに

 

呉春は呉服の里に現存する池田酒造元です。大阪府北部の池田市にあり、最寄駅からすぐの商店街を抜けたところに黒塗りの酒蔵が見えてきます。

 

山と川に挟まれた地形は地下水に恵まれ、これを使用した日本酒はスッキリと飲みやすく、多くの人に愛されてきました。

 

その人気の秘密はどこにあるのか、呉春の歴史とともにご紹介します。

 

創業は江戸時代。老舗酒造元の歴史をおさらい

 

呉春の歴史は古く、1467年から産業としての酒蔵が始まったとされています。

 

池田市と兵庫県川西市を流れる猪名川西岸にあった万願寺というお寺から始まり、戦国時代には産業都市として発展しました。

 

江戸時代に「大阪冬の陣」で徳川家康に自家の酒を献上したことから、返礼として江戸での酒販売の「朱印状」と「養命酒」という酒銘が下賜されました。

 

これをきっかけに池田の酒造業は最盛期を迎え、38もの酒蔵が軒を並べることとなりました。

 

ところが近隣には、伊丹の「白鹿」や灘の「白鶴」など多くの酒蔵があり、時代の流れとともに池田の酒蔵は衰えていきました。現在残っているのは「呉春」と「緑一」だけですが、関西の銘酒として名を残しています。

 

このように歴史ある池田の町はどこかノスタルジックな雰囲気が漂い、タイムスリップしたような感じになります。蔵の近くまで行くとほんのりお酒の香りがして、これから出来上がる日本酒に期待が高まります。

 

あの文豪も愛した銘酒

 

呉春の由来は、司馬遼太郎の「天明の絵師」に登場する主人公、松村月渓が改名したことによるとされています。

 

愛妻と実の父を続けて亡くし、傷心で京都から池田に移住した翌年、呉服の里で春を迎えたことに感銘を受け「松村呉春」と改めました。

 

その後京都に戻ったあとは画家として成功を収め、呉春の名は1847年頃から使われるようになったとされています。

 

経緯は異なりますが、運勢を良くするために改名することもありますし、芸能人の名前やコンビ名が変わったりすることもありますよね。

 

また、酒銘の「呉」は池田のこと、「春」は中国唐時代の通語で酒のことを意味します。池田五月山の伏流水で造られる「呉春」は池田の酒ということです。

 

そしてこの歴史ある呉春の日本酒は、小説家の谷崎潤一郎が愛飲したお酒として知られています。

 

呉春先代の西田秀生社長は谷崎潤一郎と仲が良く、代表作の「細雪」や「卍」の校正を手伝い、その際にいつも吞んでいたのが「呉春」でした。

 

作家というと、ひたすら机に向かってペンを走らせるイメージがありますが、途中でお酒を吞んで談笑でもしていたのかもしれませんね。

 

そう考えると、一人の人間としての谷崎純一郎が浮かび上がってきますよね。

 

谷崎潤一郎は美食家としても有名で、彼の舌をうならせたと云われています。

 

水と米にこだわって、関西の銘酒が誕生

 

呉春のこだわりは水と米、またその製法はとても手間のかかるものです。

 

呉春酒造元のある池田市は、北側に位置する五月山から、酒質にあった地下水が流れています。その地下水脈の伏流水をくみ上げて、仕込み水として使用しています。

 

呑み飽きしないスッキリとした味わいを出すのに最適で、呉春には欠かすことのできない水です。

 

少し余談になりますが、呉春のライバルとして有名な灘の酒造も、六甲山系の水脈に恵まれた場所です。お酒にとって水は、仕上がりを左右する大切な要素なんですね。

 

そして原料となる米は、酒米の中でも最も品質の高い岡山県産の「赤磐雄町」を使用しています。幻の酒米といわれるほど栽培の難しい米で、これを約半分まで磨き、低温発酵させて丁寧に造ります。

 

特に期間の限定大吟醸酒は、赤磐雄町をさらに高精米したこだわりのお酒です。通常2回火入れ、大吟醸で新酒を搾ったあとに1回目の火入れをします。

 

タンクで低温熟成させたあと、瓶詰時に2回目の火入れをしてから蔵出しされます。とっても手間ひまがかかるため、製造本数が少なく希少品ですぐに品切れになってしまいます。

 

呉春には池田酒(普通酒)、本丸(本醸造酒)、特吟(大吟醸酒)の3種類があり、どれも一升瓶で販売されています。

 

口当たり滑らかで呑み飽きしない、スッキリタイプが多いのが特徴です。

 

日本酒度はプラスマイナスゼロで、甘くも辛くもなく日本酒が初めての人でも飲みやすくなっています。このほか、9月から12月の4か月間のみ蔵出しされる限定大吟醸酒があり、ワンランク上の味わいを楽しむことができます。

 

一升瓶に貼られた大きな「呉春」のラベルはとてもインパクトがあり、日本酒を飲まない人でも一度は見たことがある、というくらい有名なお酒です。大阪酒造ランキングでも常に上位にあり、地元の居酒屋などに行けば必ず飲むことができます。

 

日本酒が初めてでもチャレンジしやすい銘酒

 

ビールやワインは飲むけれど、日本酒は飲まないという人もいるかと思います。甘すぎると食事と合わせにくいし、辛口でアルコール度数がきついと飲みにくいなど好みがわかれます。

 

呉春のお酒はちょうど中間の性質を持ち日本酒初心者でも飲みやすくなっています。また池田のゆるキャラ「ウォンバット」型のボトルもあるので、女性でも気軽に購入することができるでしょう。

 

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