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ワインをお店に持ち込む「BYO」とは?魅力やルール・料金を解説!

ワインをお店に持ち込むBYO

 

 

こんにちは!ソムリエのAhikoです。本日はレストランにワインを持ち込む際の方法やマナーをお話しさせていただきたいと思います。

 

「ワイン好きの仲間とワイン会をしたいけど、お店で何本もオーダーするのは予算的にちょっと難しいな……」


「大事にとっておいたワイン、家で開けるのはなんか勿体ない……コルクも開けれるかどうか分からない……」

 

ワイン好きの皆さんなら、こんなことを一度は思ったことがあるのではないでしょうか?


本日は、お店で自分のお気に入りのワインを楽しめるBYO(ワインの持ち込み)について解説させていただきます。

筆者の簡単なプロフィールは下記に記載しておりますので、ご興味ありましたらご覧ください^^

 

 

ワインをお店に持ち込む「BYO」とは?

ワインをお店に持ち込むBYOとは


はじめにお伝えしておきたいのは、BYOはお店が提供するサービスのひとつということです。
BYOとはBring Your Own (Bottle) =レストランへのワインの持ち込み、という意味で元々はオーストラリアで始まった文化です。

アルコールの販売免許を持たない飲食店がサービスの一環として始めたもので、それが国中に、世界中に広まったといわれています。

 

お店にワインを持ち込むBYOの魅力


自身の好きなワインをワイン好きな人たちと素敵な空間で楽しめるというのがBYOの一番の魅力でしょう。お店であればグラス、温度調整やデカンタなど、家では中々用意しきれないものが一通り揃います。ソムリエがいるようなお店であれば、スタンバイから抜栓、サーヴまで行ってくれるので、安心してワインを楽しむことができます。
 
「お店のワインでないのに、しっかりサービスしてくるの?」 


お店にBYOしたいと思うワインであれば、きっと大切にしているワインであることでしょうし、どういった扱いをされるかは気になるところでしょう。筆者もレストランでゲストがBYOされたワインを数多くサービスさせていただいておりますが、サービスをする以上、それがどんなワインであっても最大限美味しい状態で提供するというのが当然と感じております。
 
お店としてBYOを受け付けているということは、そうした環境が整っているということの裏返しでもあります。そのため、安心してお店のソムリエやスタッフにワインを任せても問題ないでしょう。
また、家で眠っているヴィンテージワイン(古酒)や、頂き物でどう扱って良いか分からないワインも、BYOをすることで最大限に楽しむことができます。

ワインは良くも悪くも、時と場所を選ぶ飲み物です。開けるタイミングやシチュエーションが異なると感じ方も変わってきます。BYOができるお店であれば、シチュエーションはもちろん、ワインに合った料理を楽しむこともできます。
 
さらに、BYOはお財布にも優しいというメリットもあります。


「このワイン一度は飲んでみたいけど、ちょっと予算オーバーだな……」


高級レストランであれば一本数万ときには数十万円というような高額のワインがオンリストされていることがあります。こうしたワインは確かに魅力的で飲んでみたいと思うかもしれませんが、中々手が出ないというのも正直なところです。
 ですが、BYOであれば後述する持ち込み料を支払うことで、ワインショップなどで購入した同等のワインをお店で楽しむことができます。

 

一般的に飲食店でのワインの価格はワインショップなど小売よりも高く設定されているので、そこに持ち込み料が加わってもお得にワインを楽しめるでしょう。
高額なワインでもお店のソムリエに任せることができるので、良いワインを良いサービスで楽しむ際にはBYOはかなり魅力的なサービスといえます。

 

お店には嫌がられるの?

お店には嫌がられる

 

「お店にワインを持ち込むってアリなの?お店に嫌がられるんじゃないの?」

 

結論から申し上げると、BYOを好まない=提供していないお店もあります。
ワインをメインに提供しているお店であれば、BYOをされることによって売上が伸びなかったり、利益損失に繋がるという懸念もあります。また、ワインをあまり扱い慣れていないお店であれば、どういった対応をすれば良いか分からないということもあるでしょう。
 
これらの点についての考え方はお店によって様々であり、どういったジャンルの飲食店でもBYOについてポジティブ派とネガティブ派が存在するというのは事実です。
 
もうひとつ、ワインを主に扱うお店の立場からの意見としては、何百何千種類とワインを取り揃えストックするには、購入する資金が必要になります。さらに長期間保管するスペース、電気代などのコスト、また火災や地震など自然災害での損失リスクもかかります。加えて、在庫の管理やメニューの更新などにも手間がかかります。
 
それでもコストやリスクを背負って多くのワインを抱えるというのは、そこにメリット=価値があるからです。多くのワインをオンリストしているというのはそれだけでお店のステータスであり、集客、利益に繋がるのです。そして、何よりもお客様に自分たちの用意したものを喜んでいただきたいという思いがあります。
 
こうしたお店にBYOをするというのは、コストやリスクを考えるとお店としては割が合わないということになります。
ただ、こうしたことを踏まえても尚、筆者はお店側の立場としても一ワイン好きとしてもBYOをする方やBYOできるお店がもっと増えたらいいのにと思っています。
 
「ワインの持ち込みが普通になったら飲食店として成立しなくなるじゃないか!」


「ワインを持ち込みするなんてナンセンスだ!」
 
という反論もあることは事実ですが、大きく捉えるとBYOによって人々のワインに対するハードルがぐっと下がり、ワイン業界全体にとってはプラスだと思っています。格式あるレストランでワインを楽しむ人が増えるかもしれませんし、全体としてワインの消費量が増えるというのは喜ばしいことです。

 

短絡的に捉えるとBYOはお店にとって売上減少の要因になるかもしれませんが、長い目でみると気軽にワインを楽しめるという点でワイン文化の裾野を広げることにも繋がると思います。
 
選択肢としてBYOというものがある以上、それを排他的に捉えるのではなく、どう活かしていくかを考えるのが良いお店、良い飲み手だと思います。

 

ワインをお店に持ち込む方法

ワインをお店に持ち込む方法


BYOを受け付けていないお店がある一方で、BYOを提供しているお店もたくさんあるので、どんどんBYOにチャレンジして皆さんに素敵なワインライフを送っていただきたいと思っております。ちなみに筆者も月に一回はBYOでワイン仲間と楽しんでおります^^ここでは、BYOをする方法についてお話しします。

 

予約の際にワインを持ち込んでいいか確認する


まずはお店へ予約をするの段階で「ワインを持ち込みしたいのですが、いかがでしょうか?」とお店へ尋ねてみましょう。その時点で断られ場合は、そのお店へのBYOは諦めることをおすすめします。
 
特別なワインやどうしてもその日に飲みたいワインがあった場合、そうした思いを伝えると許可してくれるお店もありますが、BYOに対応した環境が整っていない場合があるので、無理に持ち込むのは避けた方がよいでしょう。
 
BYOに対応しているお店の場合は、持ち込み料などお店ごとのルールを伝えられますので、それに従って予約を完了しましょう。想定より持ち込み料が高いと感じたり、他条件が厳しかったりする場合は交渉をするより他のお店を当たる方が無難かと思います。

 

事前にお店にワインを預けておく

ワインを事前に預けておく


BYOするお店とワインが決まれば、あらかじめワインをお店に預けておくこともできます。あらかじめ預けておくメリットは、お店側で温度や使用するグラスなどのセッティングがしてもらえ、当日スムーズにサービスを受けられるということです。
 
また記念日などサプライズでワインを用意している場合、事前に預けておくことでお店側にベストなタイミングで用意してもらえるというメリットもあります。

ただ、お店によっては事前に預かることが難しい場合があったり、予約の○日前以内でないと保管できないということもあります。ここについても予約の段階で事前持ち込みが可能かどうかはしっかりと確認しましょう。

 

ソムリエに抜栓やデカンタージュしてもらう

ソムリエに抜栓やデカンタージュしてもらう


持ち込みのワインであっても、基本的にはお店のスタッフやソムリエが抜栓、サービスを行います。ワインの温度やデカンタの有無など、自身の好みがあれば事前に伝えておくことをおすすめしますが、ある程度お店側へワインの取り扱いを任せる方がスマートでしょう。


BYOを受け付けている=ワインの取り扱いに慣れたスタッフ、ソムリエがいるということです。あまり細かく指定をするよりもそのお店のサービススタイルに委ねる方が、トータルとしてワインを楽しむコツの一つだと思います。

 

ワインをお店に持ち込む時のマナー

ワインをお店に持ち込む時のマナー


BYOはマナーを守り、お店と良好な関係を築くことで素敵なワインライフを送ることができるでしょう。BYOをするメリットは、高額なワインでもリーズナブルに楽しめる、素敵な空間で質の高いサービスでワインを楽しめるという点です。この魅力あるサービスを快適に活用するために守っていただきたいマナーをご紹介します。

 

BYOはお店の提供するサービスのひとつ


海外ではお店によって、コルケージ(Corkage)と呼ばれる抜栓料、ワイン1本あたりの持ち込み料が決まっています。この料金を支払うことでBYOを行うことができます。
 
「自分で買って持ってきたワインなのに、お金を払わないといけないの?」
 
こちらが持ってきたワインなので、お店からすると原価の発生しないものだから支払う必要はないのでは?と感じる方もいるかもしれません。


しかし、BYOはお店の提供するサービスの一つと考えるとどうでしょうか。アラカルトメニューが豊富にある、シェフオススメのコースがある、飲み放題が充実している、ゆったりとした個室を備えている、というようにお店によって提供するサービスは様々です。そのサービスのひとつとしてBYOを提供している、と考えるとBYOにもサービスに対価が発生するというのは当然でしょう。


筆者としてはこの持ち込み料を支払うことで、上記のようなメリットを受けることができるなら、BYOはワイン好きにとって非常に価値があるサービスだと感じています。

 

お店に置いてないワインを持ち込む


必ずというわけではないですが、BYOをする上であまり好ましくないワインというのがあります。ひとつは広く販売されていて、BYOをするお店にも置いてあるようなスタンダードなワインです。お店でオーダーできるワインをわざわざ持ち込むというのは、単に予算を抑えるためとしか捉えられないので、あまりお店側としては良い気分ではありません。
 
また、スーパーやコンビニなどで販売しているようなカジュアルワインもお店の雰囲気を壊してしまいかねません。ワインと料理のペアリングでもお話ししましたが、「格」を合わせるという点で、飲食店で提供される料理と家飲み用に造られたカジュアルワインを合わせるというのは避けた方が良いでしょう。
 
ある程度の金額以上(購入価格1万円~)のワインや自身の思い入れのあるワインをBYOするのがよいセレクトだと思います。例えば、一緒に飲む方の生まれ年のヴィンテージワインのような特別なものがよいでしょう。

 

お店のワインも注文する

お店のワインも注文する



ワインを置いているお店であれば、1本以上はワインをオーダーする方が良いでしょう。こちらも必ずというわけではないのですが、極端な話、来店される全てのお客様が毎回BYOをされるとなると、お店としては成り立たなくなります。
 
ワインを扱っているお店であれば、ワインをオーダーしてもらいたいというのは言わずもがなで、料理にこだわりをもっているのと同じくらいワインセレクトにもこだわりをもっているお店も多いです。BYOというサービスを楽しむのと同時にお店で料理やワインをオーダーするという楽しみも一緒に堪能してもらいたいというのがお店の願望でもあります。
 
「どういったワインをオーダーすればいいのでしょうか?価格はいくらくらい??」
 
例えば、
・4名の場合で3本のワインを飲む場合はスパークリングワインと赤ワインはBYOをして白ワインはお店で頼む
・最初の乾杯のシャンパーニュはお店のおすすめをお願いする
 
の様に、あらかじめお店のワインをオーダーするつもりでBYOするワインを考えるのが良いでしょう。


また価格帯としては、お店によってスタンダードな価格帯というものがあります。スタンダードな価格帯というのは、ワインリストの中で一番多い価格帯であったり、料理の予算と大きくずれていない価格のものです。
 
選ぶことが難しいようであればお店のスタッフに直接「スタンダードな価格帯でおすすめを下さい。」と伝えれば問題ないでしょう。

もちろん、お酒の量や予算の都合もあるかと思うので、必ずワインをオーダーしなくてはいけないという訳ではありません。2名で利用の場合だと実質的に2本のワインを飲むというのは難しいと思います。その場合は、グラスでのオーダーでも十分かと思います。

 

ソムリエさんにおすそ分けする


BYOのマナーとしてお店のスタッフやソムリエに少しワインを残すべきという方は多くいらっしゃいますが、筆者としてはこの点についてはどちらでも良いと考えています。

確かに働く立場として、貴重なワインを頂戴して悪い気にはなりませんし、嬉しいものです。ですが、ここに関してはマナーとしてどうというよりも、お店とゲストとの関係性やBYOを行う目的によっても変わってくるかと思います。
 
初めて行くお店であれば、見ず知らずのスタッフへワインを残すということに抵抗があるかもしれません。また、記念日に相手へのプレゼントとしてBYOでワインを用意している場合、それをお店側に分けるというのは少し変な感じがします。
 
最後まで飲み切りたいけどマナーだから残さないととは、思わないでください。お店側からするとお店での時間を十分に満足していただきたい気持ちの方が勝るので、心ゆくまで飲み干していただきたいというのが本音だったりします。
 
反対にお店の常連で顔見知りのソムリエと一緒にワインについて語りたいというような場合であれば、ソムリエとしても喜んで頂戴しますし、それで満足いただけるのであれば本望です。


これはあくまで筆者の考えなので、お店によってどう捉えられるかは様々かと思います。グラスの半量程度を残すのが無難かとは思いますが、あまり気にしすぎず、気楽にワインを楽しんでもらえば良いと思います。

 

ワインの持ち込み料の相場は?

ワインの持ち込み料の相場は?


持ち込み料の相場は、お店によって様々ですが、筆者の感覚としてはBYOワイン1本あたり1,500円~3,000円が妥当です。一般的なのは1本につきいくらと決められているパターンです。
 
お店によっては、1人あたり〇〇円とか、1本以上お店のワインをオーダーする、飲み放題をオーダーすれば可など、色々なケースがあります。
 
最近では、和食のお店でもワインを楽しみたいという人も増えてきており、割烹や料亭などでもBYOを受け入れている所も増えてきました。洋食のお店に比べるとワインを扱っているお店はまだ少なく、BYOに関しても設定にばらつきが多い感じはありますが、和食のお店であっても1,500円~3,000円が目安となるでしょう。

 

ワインの持ち込みができるお店を探すには?

ワインの持ち込みができるお店探し

 

最近ではBYO可とHPやレストラン予約サイトなどに記載しているお店も増えてきましたが、実際のところは直接聞いてみないと分からないことが多いでしょう。
お店のスタイル的にBYOが向かないようなお店もあります。小さなお店ではBYOを設けるほどの余裕がなかったり、ペアリングを専門にしているためにボトルワインの提供を行っていないようなお店です。
 
また、インターネットでの予約が主流になってきているものの、BYOをする場合は直接もしくは電話でのやりとりをおすすめします。BYOをする場合、お店は時に数万円以上するようなお客様の大切なワインを扱うわけですから、事前にある程度の情報はお聞きしておきたいものです。


インターネットで予約をする場合も、予約サイトのメモ欄に、どういったわけで、どういったワインを、どういった方とBYOするのか記載しておきましょう。

 

レストランでお気に入りのワインを楽しもう!

レストランでお気に入りのワインを楽しもう

 

今では飲食店は単に食事をする場所から様々な用途に使われている場所になっていると感じます。友達とワイワイ会話を楽しむ場、家族やカップルと思い出を作る場、接待などで相手をもてなす場など、利用する人それぞれに目的があります。
 
こうしたニーズに応えるために飲食店ではさまざまなサービスを提供しています。そのひとつがBYOという自身のお気に入りのワインをお気に入りのお店で楽しめるというサービスです。まだまだ日本では根付いていないワイン文化ですが、この記事をご覧いただいた皆さんは一歩先をいくワインラバーとして素敵なワインライフを送っていただけたらと思います!
 
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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執筆者プロフィール

ワインソムリエ Akiho

ワインソムリエ Akiho

フリーのソムリエ(お酒の専門家)として活動中。
ソムリエ資格を複数保有、ブラインドコンテストにて優勝。同年、若手ソムリエの登竜門ソムリエ スカラシップにて最優秀受賞。
京都のワインバー【タストヴァン Season4】の経営をメインにオンラインワインショップ【ピノノワール専門店 CLUB PINOT NOIR】の運営、レストランサービス、セミナーやイベントの企画を行っています。
また、【お酒に関するQ&A】として、お酒に関する素朴な疑問や購入に関する相談などアドバイザーをさせていただいております。

~私のミッション~
お酒を通して「人と人とが共有する時間の幸福度」を向上させること

~ソムリエの資格~
日本ソムリエ協会認定 JSAソムリエ 日本ソムリエ協会認定 JSA Sake Diploma 国際ソムリエ協会認定 ASI International Sommelier Diploma

~経験を積んだお店~
ホテル ニューオータニ大阪 フランス料理SAKURA オステリア エ バール ポレンタ 京イタリアン クアトロ セゾン T & C サービス Maison Lameloise~主な実績/寄稿~ポメリー ソムリエコンクール セミファイナリスト (2019) 第7回 JSA ソムリエ スカラシップ 受賞 (2018) 第1回 JSA ブラインドテイスティングコンテスト 優勝 (2017) 日本ソムリエ協会 機関紙 Sommelier 「日本料理って何なん?」連載 (2019.5-2020.11)