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伝心の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?

伝心の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media

 

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

今回は第二弾です!「【Part2】おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」 に書いてありますので、読んでみてください。

 

第一弾は、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてあります。

 

No.90は「伝心(でんしん)」です!

 

それでは、はじまり〜はじまり〜

 

 

はじめに

 

「伝心」という日本酒をご存じでしょうか。知らない方もいるかもしれませんが、それも無理はありません。

 

「伝心」はあえて流通経路や出荷体制に制限を設けることで、その旨味を最大限引き出すことを試みた極めてこだわりの強い日本酒なのですから。

 

では知る人ぞ知る銘酒「伝心」の強いこだわりとは、一体どのようなものなのでしょうか。

 

奥越前の大自然が育んだ銘酒「伝心」

 

「伝心」は福井県の奥越前エリアに蔵を構える一本義本店が製造・販売を手掛ける日本酒です。

 

奥越前とは大野市・勝山市・吉田郡の辺りを指し、中でも勝山は四方を山に囲まれた盆地となっています。

 

冬になると大量の雪が降るため、県内でも有数の豪雪地帯として知られている場所です。

 

そんな厳しい自然が栄養豊かな土壌を育て、湧き出る地下水と盆地特有の寒暖差の激しい夏の気候と合わさることで質の良い米を育成するのです。

 

その証拠に勝山は全国でもトップクラスの生産量を誇る酒造好適米「五百万石」の産地として有名です。また酒蔵・農家・JAが協力して酒米を栽培しているので、原料米の品質は極めて高いと言えるのではないでしょうか。

 

このような背景を持って作られた「五百万石」「山田錦」「越の雫」という3種類の酒米によって「伝心」は製造されています。

 

その品質の高さを示す代表的な例が、伝心とANAの繋がりです。

 

2018年、伝心シリーズに名を連ねる純米吟醸酒「伝心雪」がANAの国際線ファーストクラスとビジネスクラスにおいて提供酒として期間限定で採用されたのです。

 

過去にも「伝心First Class」が国際線ファーストクラスで提供された実績があるので、いかに伝心の品質の高さが大きな信頼を得ているか分かるでしょう。

 

しかし品質の高さとは対照的に、その流通量は決して多いと呼べるような量ではありません。コンビニやスーパーで目にすることはまずありませんし、福井県外で見かける可能性も極めて低いです。

 

限定流通の理由は一体どのようなものなのでしょうか。それは蔵元である一本義本店が持つ伝心へのこだわりがそうさせており、それも全ては伝心を口にする方を想ってのことなのです。

 

少しでも良い状態で届けるために

 

一本義本店は伝心を卸す際に、伝心を扱うにふさわしいかを見極めているそうです。

 

お酒に対する愛情はもとより、知識、経験、お酒を求める顧客に対し蔵元に代わって適切な商品説明が可能かなどを確認し、それらを行うと約束した酒販店とだけ契約を交わしているのです。

 

このことからも、一本義本店の伝心に対するこだわりが窺えます。ただ売ればいいという商売気質ではなく、自分の仕事に誇りを持つ職人気質だと言えるかもしれません。

 

またその約束の中にはお酒を最適な保管状態で保つことも含まれます。在庫として長期間保管すると、お酒の熟成が進み過ぎて味が変化してしまう恐れがあります。

 

それを避けるために、一本義本店では契約酒販店からの発注に合わせて宅配便を利用した直接出荷体制を整えているようです。

 

このため、契約酒販店で伝心を購入しようとしても入荷待ちとなってしまうことがあるかもしれません。

 

そんな品質も希少性も高い伝心ですが、シリーズはどのようなラインアップで構成されているかご存じでしょうか。伝心シリーズは大きく3種類に分けられます。

 

いつでも購入可能な「通年シリーズ」として4種、ANAでも提供された「特別限定酒」が1種、そして季節限定販売の「季節シリーズ」が4種という構成です。ここでは希少性が高い伝心の中でも更に目にする機会が限られている「季節シリーズ」を紹介します。

 

伝心が表現する春夏秋冬

伝心春

 

「季節シリーズ」はその名の通り季節の名を冠した4種の伝心です。最初に紹介する「伝心春」は原料米に五百石と山田錦を使用した純米吟醸酒です。

 

鼻腔をくすぐる桃に似た甘い香りが特徴です。舌触りはフレッシュなだけでなく、清々しい酸味を後から感じることができます。

 

伝心夏

 

続いて「伝心夏」ですが、こちらは山田錦のみを原料米として用いた純米大吟醸です。「夏」の大きな特徴の一つは透き通るような喉越しにあります。それは喉の渇きを潤す機会が多い夏にはうってつけではないでしょうか。また華やかな果実の香りもいいアクセントになっています。

 

伝心秋

 

そして「伝心秋」は原料米に越の雫だけを使った純米酒になります。後口は酒本来の生き生きとした強さを感じる引き締まったものです。

 

しかし初めに舌先に感じる旨さは瑞々しく、食欲をそそられる方もいるかもしれません。

 

伝心冬

 

最後は「伝心冬」の紹介になります。こちらは五百万石だけを原料米に使用した本醸造酒です。柑橘系の果実を連想させる爽やかな香りと品の良い甘さ、加えて喉を流れ落ちるキレの良さに特色があります。

 

それぞれに特徴的な4種の季節シリーズですが、ただ味を楽しむのではなく想像を膨らませて楽しんでもいいかもしれません。春の甘い香り、夏の喉越し、秋の旨味、冬のキレ味と、伝心季節シリーズは各季節の特色を上手く掴んでいると言えるでしょう。4種の季節シリーズと味の違いによって感じる4つの景色は、愛飲する方を何度でも楽しませてくれるのではないでしょうか。

 

伝わる心

 

「伝心」という日本酒には、蔵元である一本義本店の強いこだわりが詰め込まれています。そのこだわりは一見すると商売には不利な要素に見えますが、こだわり抜いた「本物」であるからこそ支持を得ていると言えるのではないでしょうか。

 

一本義本店の「心」が「伝」わったという事実を鑑みると、これ程秀逸なネーミングの日本酒は他にないかもしれません。

 

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