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【完全版】酒米(酒造好適米)について徹底解説!

【完全版】酒造好適米(酒米)について徹底解説

 

こんにちは、theDANN編集長のダンです。

 

日本酒はお米から造られるのを知っているかもしれませんが、どのようなお米からできているか知っていますか?

 

「え?普段食べているお米と違うの?」

 

「あーあれでしょ!山田錦でしょ?え?違う?」

 

意外に説明してみようとすると難しいですよね。日本酒に使うお米は酒米(酒造好適米「しゅぞうこうてきまい」)と言うんです!

 

そこで、今回は日本酒のお米である「酒米(酒造好適米)」について書きました。

  

それでは、はじまり〜はじまり〜

 

日本酒に必要不可欠な酒米(酒造好適米)

 

日本酒は、「米」、「水」、「環境」がうまく揃わないとできないお酒と言われています。

 

特に、ワインと同じようにぶどう作りと醸造(お酒を造ること)をする場所を同じ地域にし、醸造家がぶどう作りから始めるテロノワールという手法が近年日本酒業界でも注目されるようになりました。

 

これに合わせて米作りから始める日本酒メーカーが増えるなど、米作りの重要性がますます高まってきています。

 

日本酒の味の決め手になるお米は、私たちが普段口にしいている白米(飯米)とは異なる酒米を使用していることが多いんです。

 

そこで今回は、日本酒造りに欠かせない酒米について勉強して行きたいと思います。

酒米(酒造好適米)とは?

 

酒米(酒造好適米)は、読んで字のごとく「お酒のお米」です。まさしく日本酒を造る為に、育てられているお米なんですね。

 

先ほど、酒造メーカーが米を作るケースがあると話しましたが、ほとんどは酒米を作る専門の農家さん全国におり、お米を作っています。

 

兵庫の山田錦など産地によって高級品があったりと価格帯が異なるのも特徴的です。

お米作りをしている農家の中には、日本酒造りのためのお米を作るスペシャリストがいます。そのスペシャリストが作るお米こそ、「酒米(酒造好適米)」と呼ばれているわけです。


酒造りのためのお米なので、酒米(さかまい)という呼び方がされることも多いです。


普通のお米とは違い、日本酒造りの工程で米の旨味や品質を損なわないように、酒米は何度も品種改良されて、今日に至っています。飯米をお酒に使う場合を酒米という場合もありますが、一般的には酒米と酒造好適米は同じだと考えていただいて大丈夫です。

 

酒米(酒造好適米)は普通のお米とは別物?

 

普通のお米と酒米には、4つの違いがあります。

農産物検査法で求められる要素として規定された醸造用玄米は、この違いがあるからこそ、日本酒造りにふさわしいのです。日本酒造りに必要な米の違いがわかれば、お気に入りの日本酒を見つけるのに役立つでしょう。

 

それでは、酒米の特徴を4つ見ていきましょう。

 

1.心白がある

 

酒米の中心には心白と呼ばれる白濁して見える箇所があります。

 

心白は、アボカドの中心の種のように、白米の中心にであるデンプンの組織が荒く、光が当たると白っぽく見える部分です。この白い繊維質の部分に、麹菌が繁殖することで日本酒を造ることができます。普段私たちが口にする飯米は、胚乳のみでお米ができており心白部分はありません。

 

また、心白があることでお米を蒸した後に乾燥させる作業で乾きやすかったり、醪(もろみ)を効率よく発酵させることができます。

 

ただし、デメリットもあり、繊維質が大きい分お米が割れやすいです。お米が割れてしまうと麹菌がうまく住み着かないため、酒造りが台無しになってしまします。非常にデリケートにできているんですね。

 

2.タンパク質、脂質が少ない


普段私たちが食べている飯米は、籾殻、果皮、種皮、胚芽をとり、周りの糠(ぬか)の部分を取り除いて、胚乳と呼ばれる白い分を食べています。


日本酒の場合は、タンパク質や脂質が多すぎると雑味が出てしまいます。そのため、タンパク質や脂質の多い胚乳の部分を取り除き、心白の比率をあげています。この胚乳を削りとる作業を精米と言います。

 

日本酒を選ぶ時に、大吟醸や吟醸酒という言葉を聞いたことはありませんか?法律上、大吟醸なら50%以下、 吟醸酒は60%以下でないと認められません。かなりの量を削ってしまうので、日本酒に使えるお米の量は少ない量になってしまいます。

3.大粒であること

 

タンパク質や脂質をとり除くため、胚乳を削ることを精米といましたね。心白を大きくするためにも、大粒であることが重要になってきます。そのため、酒米は、飯米と比較して一回り大きいです。

 

稲も普通の白米と比べるとかなり大きいです。初めて酒米(山田錦)の稲を見たときはその大きさに感動しました。ただし、サイズが大きいと風を受けやすいため、台風の被害を受けやすかったりと、やはり育てるのが難しいだそうです、、

 

4.吸収力が高い

 

飯米と比較してお米の吸収力が高いため、日本酒造りに適しています。甘酒をイメージしみるとわかりやすいのですが、甘酒はお米が溶けているのが想像つきますよね?しっかりと水に溶けることが日本酒の美味しさの秘訣なんです。飯米よりも水に溶けやすいので、お米の香りがしっかりと残り、美味しい日本酒ができやすくなるのです。

日本酒造りは酒米(酒造好適米)選びから

 

お米選びも、日本酒を造る上で重要なポイントの1つです。

 

例えば、レタスが冷夏の影響で育ちが悪く今年は小さいものがたくさんできてしまい、スーパーで値段が上がっているというニュースを聞いたことはないでしょうか。野菜と同じように毎年異なるお米の状態を見極めながら、美味しい日本酒を造るのも酒造りをする杜氏の技術なんですね。

 

最近は、冷夏に強いや病気に強い酒米の開発がされるなど、品種改良も進んでいます。

酒米(酒造好適米)の2つ役割

 

日本酒造りをするために作られたお米である「酒米」には、日本酒を造る上で欠かせない2つの役割を持っています。その2つは、 米麹としての役割掛米としての役割です。

 

日本酒造りにおいてにそれぞれがどんな効果を与えるのか、なぜ重要視されるのかまとめてみました。

 

1.米麹

 

米麹は、酒母と醪を作るための素(もと)になるものです。

 

小学校の理科の授業で、お米を噛むとデンプンが糖に変わるという話を聞いた覚えはないでしょうか。

 

米麹は口で噛むのと同じように、デンプンを糖化させる力があります。口噛み酒という言葉をテレビや映画などで聞いたことがあるかもしれませんね。

 

米麹の技術が発見されるまでは、人間が口で糖化させていました。そのため醸す(かもす)の語源は、噛むからきているのではないかと言われています。

 

さてこの麹菌を根付かせた米麹は、酒母の中で一気に培養していきます。次の酵母と酒母について見ていきましょう。

 

酵母と酒母米・酒母麹の関係

 

酒母は、アルコール発酵に欠かすことができません。酒母米(酒母用の米麹)、酒母米(掛米※後ほど説明します)、水、(醸造用乳酸菌)をタンクに入れておき、酵母を培養した液体を入れます。酵母は、糖分をアルコールと二酸化炭素に変える働きをし、日本酒らしい香りも酒母から生まれています。

 

江戸時代、酵母は蔵に住み着いていましたが、産業革命のあった明治37年からは、安定的に品質の良い酒母を提供できるように、研究が発達し、培養させた協会酵母を作り販売し始めました。もともとは蔵に住み着いていた菌を酵母として流通させたんですね。先ほどお話しした口噛み酒も自然にある酵母を取り込んでできていました。

 

もちろん、蔵によっては協会酵母を使用せずに、蔵に住み着いている酵母菌を自社培養しているケースもあります。他にはない味わいになるのが特徴的です。

 

酵母を培養させ酒母を作るためには、品質の管理が必要で発酵を進めすぎると雑味がですぎるなど、杜氏のスキルが大きく反映されます。

 

2.掛米

 

掛米とは蒸した後に冷やし、麹菌を振りかけることなく直接醪(もろみ)の中に投入されます。つまり、何も手を加えていない蒸しただけの酒米ですね。実は先ほどの酒母を作る時にも掛米を入れていました。

 

掛米の説明が少しややこしいいのですが、簡単に言うとフラスコの中で菌を培養するための栄養になるおかゆの素のようなものだとイメージしていただくとわかりやすいです。

 

そのため、酒母を造る時にも必要(酒母米という)ですし、醪を造る時にも必要なんですね。掛米は、麹米と比較すると培養される側になるため量がかなり必要になってきます。日本酒によっては、飯米を使っているケースもあります。そのため、日本酒のラベルを確認しどの程度掛け米が入っているか、どんなお米が入っているのか確認してみるといいかもしれませんね。味にどのような変化が生まれるのか想像してみると楽しいかもしれません。

 

醪を作るときには、掛け米を一気に入れてしまうと発酵がうまく進まなくなるために、4段階に分けて発酵させます。このことを四段仕込みと言います。

 

四段仕込みについては、また解説しますので待っててくださいね。四段仕込みが終わるとあとは醪を絞って日本酒の完成です。

 

120種類超え!日本各地に酒米(酒造好適米)がある 

 

酒米といっても、地域や環境などによって使われる種類は異なります。日本酒好きの方は、北海道の吟風、鳥取の強力、広島の八反錦1号、新潟の越淡麗などを知っているかもしれません。

 

純米大吟醸をコンテストに出すいわゆる出品酒は、兵庫県の山田錦がやはり強いですが、一般的に飲まれるお酒は、その土地で取れたお米を使用している場合が多いです。やはり、その土地で育ったお米とその土地で汲んだお水を使用し醸した日本酒は、美味しいに違いありません。

 

また、地域の酒米の特色を感じながら日本酒の味わいを楽しむのもいいかもしれませんね。後ほど解説しますが、雄町という酒米を使った日本酒が好きな人のことを「オマチスト」と言うそうですよ。

 

それだけ、酒米には味の広がりを持たせることができる重要な決め手なんですね。

 

さてここからは、酒米の中でも代表的な品種を4つ紹介します。早速見ていきましょう!

 

山田錦(やまだにしき)

詳しくはこちら

 

日本酒を最近飲むようになったー!という方はもしかしたらご存知かもしれません。山田錦は、酒米の生産量が全国で1位なので、使われている日本酒が多いのも納得ですよね。

 

吟醸ブームの火付け役になった酒米とも知られています。理由は、タンパク質が少なく、心白が小さいため精米度合の比率をあげ、雑味を減らせるからです。

 

最近人気の獺祭は、全て山田錦を使用しており、話題になりました。

雄町(おまち)

 

雄町は、日本最古の酒米として知られています。安政6年に岡山で発見され現在の生産量も岡山が一位です。一時期は、雄町が生産のほとんどを占めていたのですが、冷害や病気に弱く育てるのが難しいため、生産量が減っていってしまいました。

 

近年では、岡山県の酒造メーカーを中心に栽培を復活させたことによって、雄町を使用した清酒を再び楽しめるようになりました。日本酒の味わいは芳醇でコクのあることが特徴です。

五百万石(ごひゃくまんごく)

 

五百万石は昭和32年に新潟県で作られた品種です。 全国一位の生産量を誇る山田錦に続いて、生産量は第2位です。さすが米どころ新潟で作られっているだけありますね。

 

新潟でお米の生産量が総計で500万石(75万トン)を超えたため、この名前が命名されました。

 

五百万石を醸しあげた日本酒は、淡麗ですっきりした辛口の味わいに仕上がりっており、飲みやすいので日本酒の初心者にもおすすめです。

美山錦(みやまにしき)

 

美山錦は昭和53年に長野県農事試験場で、突然変異によって誕生した品種です。雪山のような真っ白な心白があるため、美山錦と名付けられました。

 

比較的新しい酒米ですが、冷害に強いため東北でも人気になり、生産量が増えました。 香りが豊かですっきりとした味わいが特徴できです。

まとめ

 

今回は日本酒にかかせない酒米について説明してきましたが、お米の使い方が複数あり、難しかったと思います。

 

まずは、居酒屋さんや酒屋さんに行って飲み比べして勉強していくのがいいかもしれませんね。それでは素敵な1日を!