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而今(じこん)の日本酒の評価は?種類別の味の特徴やこだわりを解説

日本酒の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media 

 

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」

 

No.3は「而今」です!

はじめに

 

日本酒ファンなら一度は名前を聞いたことがある而今(じこん)という日本酒があります。

 

大吟醸酒や純米吟醸酒があり、平成20年、23年、25年と全国新酒鑑評会で金賞受賞を果たしたほどのお酒です。

 

高い人気を誇りながら少量生産体制のため、個人の消費者では入手することがかなり難しい大変人気のお酒で、三重県名張市の木屋正酒造合資会社が作る逸品です。

 

日本酒にこだわりのあるお店でなら、お目にかかることもあるかもしれませんが、普通に購入することは難しいお酒です。

 

ここでは個人の消費者が簡単に手に入れることができないとっておきのお酒、「而今」について紹介します。

  

 

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而今の人気の秘密

而今の魅力 

而今 日本酒 三重

(画像:木屋正酒造公式HP) 

 

而今の魅力は、その旨味とフレッシュさのバランスのとれた味わいに尽きます。

 

日本酒ファンはもちろん、日本酒ビギナーでさえも虜になってしまうような素晴らしい味わいです。

 

その名前の由来は、曹洞宗の開祖で福井県に永平寺を開いた道元の言葉「この一瞬を大切に生きる」から取られています。

 

原料米には山田錦や五百万石、千本錦といった酒造に最も適した種類の異なる酒造米を使用していて、20種類ほどある而今シリーズは違う銘柄ごとに毎月出荷されています。

 

まるで果実酒のように芳醇な香りとジューシーな味わいで、どの銘柄を飲んでも虜になってしまいます。

 

なかでも火入れ酒は格別の味わいです。

 

日本酒は一般的に火入れすると、その爽快な味わいが失われてしまいがちですが、而今の火入れ酒は火入れでも生の風味を損なわない不思議なお酒です。

 

フレッシュな味わいの生酒に人気が集まるなか、而今では火入れ酒も同じように愛されている逸品となっています。

 

そんな日本酒の最高峰ともいえる而今は、人気が高いにもかかわらず少数生産のため、一般の消費者が入手することが大変困難です。

 

見つけたとしても、定価5,000円ほどの720mlの四合瓶に数万円のプレミアがついてしまっていることもあります。

 

2016年の伊勢志摩サミットでは乾杯酒として選ばれ、各国首脳に振る舞われたことから、さらに知名度が上がり人気にますます拍車がかかっています。

 

木屋正酒造のこだわり

木屋正酒造 而今 日本酒

(画像:木屋正酒造公式HP)

 

醸造元の木屋正酒造(きやしょうしゅぞう)は江戸時代末期の文政元年(1818年)創業の老舗中の老舗の蔵元です。

 

而今はこの蔵元を代表する銘柄となっていますが、而今そのものの歴史は浅く、六代目の杜氏が2005年に作り上げた新しいお酒です。

 

洗米から麹づくりにかけて一切機械を使用することなく、全てを手作業で行い、こだわり抜いた逸品に仕上げました。

 

杜氏は「火入れ酒でも生と同様のフレッシュさを持つことが理想だ」と語っています。

 

また、「不衛生な蔵ではすぐに酸が出てしまい味が濁ってしまう」と蔵の清潔さにも気を配り、道具類は使用後にすぐ徹底洗浄するなどの努力をされています。

 

様々な而今

「而今 特別純米火入れ」

山田錦と八反錦を使用した而今の入門編ともいえるお酒で、而今の魅力であるフルーティーな香りと味わいを楽しむことができます。

 

女性でも飲みやすいまろやかな口当たりで、口に含んだ瞬間から鼻腔いっぱいに広がる甘みと酸味が大変魅力的なお酒です。

 

初めて而今を飲む人にオススメしたい逸品です。

 

「而今 特別純米無濾過生」

 

酒造米に五百万石を使用した逸品で、而今の無濾過生を楽しむことができる銘柄です。

 

火入れ酒よりも酸味が強く感じられるのがその特徴となっています。

 

最初に口にしたときには、まず特有の旨味と甘みが口いっぱいに広がりますが、あとから酸味が鼻へ抜けていくような複雑な味わいを楽しむことができます。

 

この複雑な味わいこそ無濾過生ならではの魅力です。

 

「而今 特別純米にごりざけ生」

 

而今銘柄の中でも、ひときわ異彩を放つ逸品です。

 

蓋を開けた瞬間のプシュッとしたガスの音が期待感を高めてくれる微発泡酒となっています。

 

口に入れるとシャンパンのように泡が舌の上ではじけていきながら、同時に鼻孔がりんご酒のシードルを思わせるような甘さで満たされていきます。

 

乳酸飲料のような酸味と後から追いかけてくる米の持つ旨味が混然とした華やかさに仕上がっています。

 

下に淀んでいる澱を混ぜて濁らせて飲むもよし、上澄みだけをいただくもよし、と一本で2通りの楽しみ方ができるお酒です。

 

「而今 純米吟醸八反錦火入れ」

 

原料米に八反錦を使用した火入れの而今です。

 

円熟した果実の風味が香り立つ逸品です。甘さが際立つ而今銘柄の中でも、酸味が際立っているお酒で、飲み口がすっきりとしているのが特徴です。

 

「而今 純米吟醸八反錦無濾過生」

 

八反錦を使用した無濾過生の而今です。

 

強く香りながら主張しすぎない上品で芳醇な完熟果実の風味が特徴です。

 

無濾過生ですから炭酸ガスが含まれていますが、ピリピリしすぎない控えめなガスの感覚が舌先に広がります。

 

火入れ酒と同様に酸味に特徴があり、同じく飲み口がすっきりしているキレのあるお酒です。

 

「而今 純米吟醸山田錦火入れ」

 

言わずと知れた酒造米の代表である山田錦を使用した火入れのお酒です。

 

山田錦特有の芳醇な味わいが魅力のお酒で、ワイングラスに注いで、その瑞々しい香りを存分に楽しむ飲み方がおすすめです。

 

喉越しはクリアで、是非キリッっと冷やして飲みたい逸品です。

 

酸でコーティングされていますが、中からほのかに旨味が滲み出てくるという絶妙なバランスが素晴らしい逸品で、他に代え難い味わいはさすがの一言に尽きます。

 

「而今 純米吟醸山田錦無濾過生」

 

山田錦を使用した無濾過生の而今で、火入れと同じようにワイングラスに注ぐと、その甘美な香りがより引き立ちます。

 

完熟果実のような香りは流石の一言ですが、りんご系というよりもっと甘いメロンのようなしっとりとした香りが鼻をつきます。

 

口に含んだ途端にすっと喉の奥に消えていくような非常に飲みやすい逸品です。

 

「而今 純米吟醸東条山田錦」

 

山田錦の特A地区産地である兵庫県東条町で作られた東条山田錦を使用した王道中の王道を行く而今です。

 

産地の特徴である、あたりの柔らかな優しい甘みとまろやかな旨味は、流石の存在感です。上品な旨味とそれを包み込む酸味は而今の中の而今というにふさわしい最高の逸品となっています。

 

「而今 純米吟醸吉川山田錦」

 

東条と同じく山田錦の特A地区産地である兵庫県吉川地域で生産された山田錦を使用した而今です。

 

産地の特徴としては同じ山田錦でも、濃厚な味わいと旨味が凝縮されている逸品です。而今はどの銘柄でもバランスの良さがわかるお酒ですが、この吉川山田錦は旨味にウェイトをかけた傾斜配分の効いた仕上がりになっています。

 

口に含んだ瞬間からその旨味の重さに圧倒され、最後まで口の中に余韻が残り続けるお酒です。

 

「而今 大吟醸斗瓶取り」

 

全国品評会に出品するために醸造された而今です。

 

全ての工程を手作業で行い、手間も暇もかけた最高の逸品に仕上げています。

 

例えば酒を搾る際には通常上から圧力をかけて搾り出しますが、この而今では袋を天井から吊るし、その自重だけでゆっくりと雫が落ちてくるのを集めて仕上げています。

 

このように時間をかけて丁寧に醸造した分だけ、雑味の少ない純粋で繊細な味わいがこたえられない最高のお酒になっています。

 

「而今 純米大吟醸」

 

日本酒の最高ランクである純米大吟醸で仕上げた最高の而今です。

 

その味わいは、きめ細かやかな舌触りと飲み口でありながら、口に含んだ瞬間から醸し出される濃密な旨味、透明感あふれるような喉越しでありながら、重量級の旨味がどっしりとした安定感を感じさせます。

 

まさに最高峰の日本酒といっても過言ではありません。

 

一言で表すならば「極上の一品」です。化粧箱入の最高級品の而今の横綱です。

 

而今を飲まずして日本酒は語れない

日本酒 而今 三重

(画像:木屋正酒造公式HP)

 

三重県名張市に江戸時代後期より蔵を構える木屋正酒造が、2005年に原料や製法、その全てにこだわって作り上げた逸品である「而今」は、日本酒好きの厳しい嗜好を期待以上に満たしてくれる最高の日本酒といえます。

 

通常の酒屋にはまず置いてありませんから、まずは酒にこだわる飲食店で注文するか、通販サイトなどで購入するしか実際に味わう方法はありません。

 

原料米や醸造法によって何種類もあるので、まずは手軽なものから初めて、少しずつ飲み比べていくのがオススメの楽しみ方です。

 

特に同じ原料米を使用した火入れ酒と生の飲み比べや、同じ山田錦でも産地による違いを飲み比べるなど、而今を通して通な日本酒の楽しみ方をしてみませんか?

 

次回は「十四代」です! 淡麗辛口が主流だった吟醸酒に甘口の新風をもたらした伝説の日本酒について解説しています!

記事はこちら>>十四代の日本酒を徹底解説!甘口の吟醸酒の特徴やこだわりの原料 - theDANN media

 

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