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白鶴の日本酒の評価は?灘五郷が生む味の特徴やこだわりを徹底解説

白鶴の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media
「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてありますので、ぜひ読んでみて下さいね。

 

No.7は「白鶴」です!

はじめに

 

1743年創業の白鶴酒造株式会社は、日本を代表する酒造メーカーです。

 

本社を神戸市東灘区に置く企業であり、今でもこの地で酒造りを行っています。

 

ではなぜこの地でずっと酒造りを行ってきたのでしょうか。

 

白鶴本社がある地域は、古くから「灘五郷」と呼ばれ、酒どころとして数々の日本酒を生み出してきました。

 

白鶴は灘五郷の御影郷という場所に居を構え、白鶴の名がついた多くの日本酒を作り続けているのです。

 

白鶴酒造の魅力は、歴史ある酒造メーカーでありながら、伝統と最新技術を融合させる経営を行っていることです。」

  

ここでは、今までの歴史とこれから未来への白鶴酒造について詳しく紹介していきます。

 

 

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江戸時代にさかのぼる酒造り

 

白鶴酒造の酒造りは江戸時代にまでさかのぼります。

 

材木商を営んでいた本嘉納家が、冬場の副業として始めたのが始まりです。

 

副業とはいいながらも、すでに日本一をと言われてた伊丹の酒造りに負けないよう、様々な工夫や改良を重ねて肩を並べるようになりました。

 

本嘉納家はついに酒業を主軸の生業とし、分家である白嘉納家が白鶴の製造を始めたことが白鶴酒造の原点となります。

 

江戸に送られる日本酒の約半分が、白鶴などが生産されている灘五郷からであった理由は、大阪湾岸にあったこの地が、河や海を使い水路の利点に優れていたからだと言われています。

 

何よりも白鶴を始めとする灘五郷の日本酒を全国トップに押し上げたのは、江戸時代末期に発見された「宮水」と呼ばれる地下水です。

 

日本酒造りには3つの重要な要素があり、原材料となる米・水そして杜氏の技量です。

 

灘五郷の宮水は適度な硬度があり、しかも鉄分を含まないという日本酒に適した地下水であり、日本酒の味が落ちにくいという特徴があります。

 

この宮水の発見により、灘五郷の酒は日本中で良質の酒と言われるようになり、本嘉納家と白嘉納家が中心となって灘五郷の酒造りを支えていったのです。

 

日本酒造りにおいて欠かすことができない杜氏の存在ですが、灘五郷では日本三大杜氏のひとつである丹波杜氏の影響を強く受けています。

 

灘五郷の気候や宮水を活かした日本酒を醸すためには、杜氏の技量はとても重要です。

 

まず日本酒を作りあげるには、米のデンプン質を麹菌によって糖に変える必要があります。

 

そして次に、酵母菌によってアルコールに変化させていきます。

 

とくに麹菌の管理はとても大変で、温度管理を確実に行わないと働かなかったり死滅してしまいます。

 

これらの菌の管理を適切に行っているのが杜氏たちであり、杜氏の技量によってお酒の味が変わってしまうため、日本酒造りにおいて杜氏の存在は最も重要と言われているのです。

 

日本酒 白鶴 伝統 最新技術

(画像:白鶴酒造公式HP)

 

このように伝統を重んじ代々技術を引き継いできた杜氏の力を、白鶴酒造では大学で発酵学を専攻した技術者・研究者により科学的に裏付けし、伝統と最新技術を融合させた技術開発に努めてきました。

 

これは白鶴酒造の企業理念でもあり、「新しさへの挑戦なくしては、価値ある伝統は生まれない」という考え方がもとになっています。

 

こうした伝統と最新技術の融合こそが、今の時代の酒造りであると白鶴酒造は考えているのです。

 

勢いのある分家・白嘉納家

 

白鶴酒造を創業した白嘉納家は、分家だからこその積極性がありました。

 

明治時代には、今では当たり前となっている日本酒を瓶詰で販売することをどこよりも早く行ったのです。

 

明治30年ごろには日本酒の生産・販売において日本一となり、その座は戦災によってほとんどの設備を失うまで続きました。

 

白鶴酒造は第二次世界大戦で9割以上の設備を失いましたが、日本の復興にかける想いは強く、昭和27年には鉄筋コンクリートの酒造蔵を竣工し、日本有数の酒造会社へと見事復興させたのです。

 

木造の酒蔵しかなかった日本において、鉄筋コンクリートで作られた酒造蔵を始めて作ったのも、白鶴酒造でした。

 

ここでも伝統と最新技術を融合させた分家ならではの積極性が生かされています。

 

また業界の中でいち早くコーポレート・アイデンティティー(CI)を取り入れたのは白鶴酒造です。

 

CIとは企業の特徴をわかりやすくメッセージで発信する企業戦略の手法です。

 

白鶴酒造では昭和54年に、鶴が天高く飛翔するシンボルマークと共に「時をこえ親しみの心を送る」というスローガンをCIとして制定し、以降多くの日本人に認知され親しまれています。

 

このように積極的に最新技術を取り入れている白鶴酒造ですが、原材料の保全にも力を注いでいます。

 

とくに灘五郷の主軸ともいえる宮水の保全については、力を入れた取り組みをしています。

 

江戸時代末期に発見された地下水「宮水」は、六甲山系から流れ出る地下水です。

 

しかし神戸地区は開発が進み、交通機関の整備や宅地開発のために土木工事が大規模に行われるようになりました。

 

これは宮水の品質低下を招く可能性があり、日本を代表する灘五郷の酒造りにおいて重要な懸念材料となっているのです。

 

灘五郷酒造組合では、宮水の保全に対して積極的に取り組んでいて、白鶴酒造はそのリーダーとしての役割も担っています。

 

日本酒をグローバルなものに

 

日本酒というと、古くから日本に伝わる伝統的なお酒というイメージが強いかもしれません。

 

しかし海外のワインが日本で受け入れられているように、日本酒もこれからは世界に羽ばたくお酒であると白鶴酒造は考えています。

 

そのためにも、もっと若い人に日本酒を楽しんでもらうことが大切だと思い、世界有数の情報発信地である銀座で「Ginza Style」 セミナーを開催しています。

 

このセミナーは、搾りたての日本酒を試飲したり、食事にもあわせやすい新しい日本酒の飲み方を提案したり、若い人だけでなく世界中に新しい日本酒の魅力を発信する場としているのが特徴です。

 

日本酒でカクテルを作ったり、時には親子セミナーを開催したり、今まで日本酒と縁がなかった人にも楽しんでもらえるセミナーを開催しています。

 

白鶴酒造は創業以来、神戸の地で日本酒を作り続けてきましたが、情報の発信地である銀座から、何か日本酒造りにおける強いメッセージを発信できないかと考えていました。

 

白鶴天空農園 白鶴 日本酒 米

(画像:白鶴酒造公式HP)

 

そこで始めたのが「白鶴天空農園」です。

 

銀座にあるビルの屋上で、日本酒造りに欠かせない米を作ってしまおうというチャレンジでした。

 

当初は、夜間も明るい大都会銀座では米は育たないと言われていましたが、2013年には天空農園で穫れた白鶴錦100%をつかって仕込んだ酒の商品化に成功し、「白鶴 銀座 天空農園の酒」として限定販売しています。

 

白鶴天空農園は、ヒートアイランド現象が著しい東京の暑さ対策である屋上緑化を担う一方で、自然になかなか接する機会が少ない都内の小学生を招いて、田植え・稲刈りを行う食育の場としても役立っています。

 

お酒というと、一般的には大人たちの飲み物であるという常識を覆し、日本の伝統的な食文化のひとつなのだということを伝えているのです。

 

そんな白鶴天空農園の取り組みは、世界にも目を向けられています。

 

日本酒は日本の伝統文化のひとつであり、海外留学生にとっては興味深いものです。

 

そこで海外からの留学生と交流を行い、田植え体験・稲刈り体験を行ったり、日本酒の魅力を伝えるセミナーを開催したり、様々な経験を提供しています。

 

田植えや稲刈り、日本酒という日本の伝統的な文化を、大都会東京に居ながらにして経験することができるのは、白鶴酒造が積極的な企業理念を打ち出しているからでしょう。

 

そしてこれからも、江戸時代から続く日本酒造りの伝統と、最先端技術を融合させている白鶴酒造からは目が離せないと言われています。

 

江戸時代から続く白鶴酒造が大切にしてきたのは伝統と最新技術の融合

白鶴 日本酒 灘五郷

(画像:白鶴酒造公式HP)

日本酒メーカーを代表する白鶴酒造は1743年に神戸の地で創業し、今でも灘五郷の中心的酒造メーカーとして日本酒を作り続けています。

 

灘五郷の地には日本酒に最適だと言われる宮水が流れていて、白鶴酒造は江戸時代からその水を使って日本酒を作り、日本トップの酒造メーカーにのぼり詰めました。

 

そして伝統文化である日本酒をもっと多くの人に知ってもらうために、東京銀座にあるビルの屋上「白鶴天空農園」で米を栽培し、地元の小学生や海外留学生を招いて田植えや稲刈りを行ったり、「ginzastyle」というセミナーを開催し、日本酒の新しい飲み方を提案したりしています。

 

こういった取り組みは白鶴酒造が伝統と最新技術の両方を大切に考えてきた結果だと言えるでしょう。

 

いかがでしたでしょうか。「白鶴の日本酒の評価は?灘五郷が生む味の特徴やこだわりを徹底解説」について、書いてきました。ぜひ白鶴の日本酒を飲みながら、もう一度読んでみて下さいね。

 

次回は「八海山」です! 有名な日本酒なのでファンの方も多いでしょう。豊富なラインナップや種類ごとの特徴を解説しています!

記事はこちら>>八海山の日本酒を徹底解説!辛口淡麗の味の特徴やこだわりの製造方法 - theDANN media

 

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