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播州一献の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?

播州一献の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media

「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

今回は第二弾です!「【Part2】おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」 に書いてありますので、読んでみてください。

 

前回好評だった第一弾の記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてあります。

 

No.55は「播州一献(ばんしゅういっこん)」です!

 

 

それでは、はじまり〜はじまり〜

 

 

はじめに

播州一献は山陽盃酒造が造っている日本酒です。

 

強い旨味とふくよかな香りが特徴の日本酒で、林業の盛んなこの土地で古くから親しまれてきた味の濃い料理にも負けない、しっかりとした個性の日本酒と言えます。

 

昔ながらの酒造りと、平成になってから開発研究が進められている播州一献の長期熟成酒についてもあわせて見てみましょう。

 

兵庫県は日本一の酒どころと呼ばれる銘酒のふるさと

 

兵庫県と言えば摂津国の灘五郷に代表される酒どころですが、その摂津国の隣にあるのが播磨国、つまり播州です。

 

播州一献の土地柄として言えることは、旨い酒を生み出す条件が揃っていると言うことです。

 

水の質が高く、山田錦に代表される兵庫県産の酒米を使えるという強みがあります。

 

そして、その酒を楽しむ人々が多かったことも播州一献を育てたと言えるでしょう。

 

灘五郷とは異なり江戸への海運による出荷ルートがなかったため、明治以降も戦前までは全国的な知名度こそ高くありませんでしたが、情報化が進んだため全国でこの酒を待ち望む人も増えました。

 

播州一献の名前の意味ですが、時代劇などで「ささ、まずは一献。(一杯)」と徳利を差し出すシーンを思い浮かぶでしょうか。

 

一献とは、盃に酒を満たす回数のカウント方法と言っていいでしょう。

 

この一献を勧めることを「献酬」(けんしゅう)と言います。

 

献というのはとてもいい意味の言葉です。例えば文献とか貢献と言う言葉でも使われています。元は神様に捧げるものの意味でした。

 

神社に下がっているちょうちんには献灯と書かれています。播州一献はきっと美味しいのだろうと期待させてくれる名前です。

 

播州一献はバリエーションが豊富

 

さて、この播州一献ですがいくつかのバリエーションがあります。

 

一つは日本酒の最高級品である純米大吟醸です。そしていくつかのバリエーションを持つ純米吟醸。そして手頃な価格で播州一献の美味しさを楽しむことができる純米酒もあります。

 

それぞれについて紹介することにしましょう。

 

播州一献の中で、おそらく純米吟醸が最もバリエーションの多い酒となっているように見受けられます。

 

まず「播州一献・純米吟醸」は酒米兵庫北錦を精米歩合55%まで研いだ米で造られています。

 

「播州一献・楓のしずく」は酒米兵庫夢錦を60%まで研いで造っています。紅葉で知られる赤西渓谷の地下水を使った純米吟醸酒です。

 

「播州一献・千年の藤」は、この山陽盃酒造が本社蔵を構える兵庫県宍粟市(しそうし)にある山崎大歳神社(やまざき ださい じんじゃ)の千年藤をイメージした純米吟醸酒です。この千年藤は環境省のかおり風景100選にも選定されていて、純米吟醸酒・千年の藤も香りのふくよかさが特徴なのです。

 

ほかにも「ひやおろし」や、酒米に山田錦を使った純米吟醸、うすにごりの純米吟醸など、実にさまざまな純米吟醸が造られています。

 

一方、上位にあたる播州一献・純米大吟醸は山田錦を40%の精米歩合にまで磨き上げて造られています。

 

華やかな吟醸香はもちろんのこと、強い旨味とそれをくどく感じさせない爽やかなキレを両立させた、最高の飲み心地が楽しめる酒です。

 

純米大吟醸には酒米に兵庫北錦を使ったものもあります。どちらを選ぶかは飲む人の好みによります。

 

どちらも非常に旨い酒が作れる米ですが、香りとキレを優先するなら山田錦、甘みと滑らかさを優先するなら兵庫北錦でしょうか。

 

そして播州一献・純米酒は兵庫夢錦を使った酒です。吟醸・大吟醸とは異なり、辛口でキレも鋭く料理によく合う酒です。

 

「播州一献」鉱山貯蔵庫で生まれる長期熟成酒の魅力

 

山陽盃酒造には鉱山貯蔵庫(明寿蔵)と言う蔵があります。

 

これは醸造ではなく熟成のための蔵で、宍粟市の北隣に位置する養父市(やぶし)にある明延鉱山跡にある蔵です。

 

鉱山にあるので一年を通して14℃前後が保たれ、真っ暗で温度変化がないため酒の熟成には最高の環境と言えます。

 

山陽盃酒造によると、鉱山を利用した熟成保管蔵はおそらく関西では、この会社だけが持っているのではないかと言うことでした。

 

ここで生み出される長期熟成酒は数量が限定されるので、入手のためには情報収集が欠かせません。2019年10月現在、平成22年(2010年)産・播州一献・熟成大吟醸「明壽蔵」は完売していました。次の分の完成を待っている状態です。

 

幻のお酒「仙櫻」(せんさくら)と呼ばれる純米吟醸もこの明寿蔵で熟成された酒です。

 

純米吟醸をこの蔵に入れて1年間熟成させて造ります。この純米吟醸は酒米に養父市産で有機無農薬栽培の蛇紋岩米を用いています。

 

仕込み水は養父市の氷ノ山(ひょうのせん)のブナ原生林に自噴している天然水です。この酒は2018年実績で一升瓶換算1400本あまりしか出荷されない上、販売も養父市内にある5軒の酒販店のみで扱われています。

 

このため、仙櫻は入手困難度が高く幻のお酒という評価になったのです。

 

地域が育んだ美味しい地酒「播州一献」

 

播州一献の酒蔵は灘にほど近く、兵庫県産の山田錦を使える環境にあっても、全国流通を前提にした醸造量ではないからです。

 

その分、但馬杜氏の力を借りた宍粟の地酒は幻の酒を生み出すところにまで高められたと言えるでしょう。

 

山田錦・北錦・夢錦など酒米の違いや仕込み水の種類、吟醸か否かなど、個性を楽しむのに最適の酒です。 

 

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