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仙禽の日本酒はおすすめ!完全無添加や酸味を取り入れた味わいの特徴

仙禽の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?|theDANN media
「日本酒50選シリーズ」は、「〇〇の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」と題して、様々な銘柄や酒蔵を紹介するシリーズ記事です。

 

これまでの記事やこれからの記事はこちら、「おすすめ日本酒50選を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」に書いてありますので、ぜひ読んでみて下さいね。 

 

No.37は「仙禽(せんきん)」です!

はじめに

 

仙禽(せんきん)は、江戸時代後期の1806年に創業した蔵元で、栃木県さくら市馬場にあります。

 

以前は仙禽酒造という名で、普通酒「仙禽」を販売していましたが、2008年に株式会社せんきんとして新たなスタートを切りました。

 

先代の父親から蔵を引き継いで、兄弟で酒造りを行っています。

 

従来の日本酒の常識を覆す斬新なテイストを追求する一方で、昔ながらの酒造りに取り組んでいます。

 

なかでも完全無添加シリーズの「ナチュール」は、江戸時代の製法を再現して手間ひまかけて造られているそうです。

 

ここでは、そんな仙禽の酒造りのこだわりを、紐解いていきましょう。

 

 

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誰も造ったことのない「甘酸っぱい味」の日本酒

 

仙禽(せんきん)の名前の由来は、仙界に棲む鶴からきているそうです。

 

江戸時代から続く老舗の蔵元でしたが、1980年代を境に日本酒の消費量が低下するにつれ、経営も右肩下がりになっていきます。

 

そこで2004年に、ソムリエスクールの講師をしていた長男が経営再建のため蔵元に戻ったのです。

 

長男はソムリエの経験から、酸味・甘味が肉料理や油分の多い料理にマッチすることを知っていました。

 

食が多様化した日本では「甘酸っぱい日本酒」が求められると確信し、誰も造ったことのない新しい日本酒造りに邁進します。

 

しかし、酸味は日本酒ではタブーとされており、先代である父も従業員も最初は懐疑的だったようです。 皆の心配に反して、「甘酸っぱい日本酒」は人気を博しました。

 

和食以外の料理にもマッチして飲みやすいということで、若い世代を中心に広まっていったのです。

 

その後2008年に仙禽酒造は事業を譲渡し、「株式会社せんきん」へと生まれ変わります。

 

兄が11代目蔵元として専務取締役に就任し、弟が杜氏として製造責任者を務め、兄弟で酒造りを行っています。

 

最初に造った甘酸っぱい日本酒は、少しずつ改良を加えながら、モダンシリーズへと受け継がれているそうです。

 

他にも「甘酸っぱい味」をテーマに、多種多様な日本酒が造られています。

 

大量生産よりも昔ながらの酒造りにこだわる

 

戦後になると、日本酒の製造は大量生産が主流になりました。

 

人工的な乳酸を使って発酵を促したり、醸造アルコールを加えて水で薄めたり、機械で搾ったりする方法が開発されたからです。

 

しかし仙禽では、昔ながらの酒造りを再現させるために力を注いでいます。

 

あえて時代に逆行する形で、江戸時代に行われていた伝統的な製法を復活させたのです。

 

具体的には、金属製のタンクの代わりに木桶を使って、機械搾りではなく袋搾りに変更しました。

 

さらには、人工乳酸と酵母を加えるのをやめて、蔵と木桶に棲みついた酵母の力で自然に発酵させる「生酛づくり」を再現したのです。

 

ナチュール 日本酒 仙禽

(画像:仙禽公式HP)

 

原点回帰ともいえるこのような日本酒造りによって生まれたのが、完全無添加シリーズ「ナチュール」です。

 

水・米・米麹のみで造られる「ナチュール」は、様々な酵母での酒造りとは異なり天然酵母の働きに左右されるため、毎回同じレシピで造っても仕上がりには違いが出ます。

 

その不安定さが昔ながらの酒造りの魅力でもあり、酒が生き物であるという証ともいえるでしょう。

 

「ナチュール」のラベルには、製造年と桶番号がナンバリングしてあり、1本1本手作業で瓶詰めされているそうです。

 

米と水にこだわりドメーヌを始める

 

酒造りを追求していく中で、ドメーヌと呼ばれるシステムに行きつきました。

 

ドメーヌとはワイン用語であり、栽培から醸造、瓶詰に至るまで一貫して行っている生産者のことを意味します。

 

ソムリエの経歴を持つ、いかにも11代目蔵元らしい表現ですよね。

 

2011年にスタートしたドメーヌは、2014年にようやく整いました。

 

仙禽でのドメーヌとは、栃木県さくら市で育った米と水を使った酒造りです。

 

酒の仕込み水には鬼怒川水系の地下水が使われており、米づくりにも同じ鬼怒川水系の水脈が用いられています。

 

日本酒の80%は水でできているため、鬼怒川の水で育った米とは一番相性が良いのだそうです。

 

一般的な日本酒には、山田錦などの酒造りに適した米が使用されています。

 

しかし仙禽では、古代米である「亀の尾」をあえて採用しました。

 

明治時代の初期には、山田錦のような酒造好適米がなかったことから、伝統的な製法を追求している仙禽でも古代米を選んだのでした。

 

木桶で仕込んだ亀の尾の日本酒は、試行錯誤を重ねた末、全国新酒鑑評会で金賞を受賞するという快挙を成し遂げたのです。

 

仙禽の酒米「亀の尾」は、仙禽を代表する米になったといっても過言ではありません。

 

昔ながらの酒造りで新しい日本酒を発信している兄弟

仙禽 日本酒

(画像:仙禽公式HP)

 

日本酒ではタブーとされていた「酸味」にあえて挑戦したのが、江戸時代から続く老舗蔵元の仙禽です。

 

ソムリエスクールの講師という、相反するかのような兄の経歴があったからこそ、「甘酸っぱい日本酒」は誕生しました。

 

仙禽では、酵母無添加・木桶仕込み・生もと酒母という手間がかかる伝統的な製法にもこだわっています。

 

完全無添加シリーズは、その代表作です。

 

また、酒の仕込み水と同じ水脈で育った米を使用するドメーヌにも取り組んでいます。

 

昔ながらの酒造りを大切にしつつも、日本酒の新しい可能性を発信し続けている兄弟のこだわりの逸品です。

 

いかがでしたでしょうか。今回は、「仙禽の日本酒を徹底解説!味の特徴は?どんなこだわりがあるの?」について書きました。ぜひ仙禽を飲みながら、もう一度読んでみて下さいね。

 

次回は「村祐」です!新潟のお酒と言うと淡麗辛口と言う印象が強いですが、その先入観を排し、飲んだ時に美味しいと思えるお酒を作り出すことを目標に醸されました。

記事はこちら>>村祐の日本酒を徹底解説!甘みでランクがつく味の特徴やこだわりとは - theDANN media

 

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