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【完全版】ワインとチョコの最高のペアリングを種類別にご紹介!

ワインとチョコのペアリング

 

 

スイーツの定番、チョコレート。

 

ちょっと口が寂しいときのおやつにつまんだり、高級なチョコレートや本格スイーツとして楽しんだり、さまざまな場面で大人気でしょう!

 

そんなチョコレートですが、「お気に入りのワインをチョコレートと合わせて楽しみたい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?


 ペアリングといえばワインと料理を組み合わせるというイメージが強いかもしれませんが、チョコレートのようなスイーツでもペアリングを楽しむことができます。


そこで、本記事では、㈱三越(現:㈱三越伊勢丹)のワイン担当を経て、現在はワイン検定の講師やワインライターとして活動中のワインエキスパート石関華子より、ワインとチョコレートのペアリングについて、実体験も交えて解説させていただきます。


ワインのタイプ別に相性のよいチョコレートはどれか、おすすめのワインとのペアリングの例もご紹介しています。ぜひ、この記事を参考に、ご自宅でワインとチョコレートのペアリングを楽しんでください!

 

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ワインとチョコレートのペアリング!相性はいいの?

ワインとチョコレートの相性

 

ワインとチョコレートの相性は、基本的には良いといえるでしょう。


ワインと料理のペアリングにおいて、味わいの似たもの同士は相性が良くなりやすいといわれています。ワインとチョコレートの場合、どちらにも「ポリフェノール」という渋み成分が含まれており、似たもの同士といえるからです。


ワインのポリフェノールは、ワインの種類によって異なります。例えば、独特の渋みや苦味を感じやすい赤ワインは、タンニンというポリフェノールを多く含みます。


チョコレートのポリフェノールは、カカオポリフェノールというもので、苦味の強い高カカオのチョコレートに多く含まれています。

 

このように、互いに渋味、苦味を持つワインとチョコレートですが、ワインやチョコレートの味わいは苦味だけではありません。

苦味以外の味わいや香りを複合的に捉えてペアリングをすることで、相性のよい組み合わせと楽しめるコツを紹介します。 

 

ワインとチョコレートのペアリングのコツは?

ワインとチョコレートを組み合わせる時に意識したいことは、両者の香りや味わいに何らかの共通点を見つけることです。


例えば、オレンジピール入りのチョコレートならオレンジなどの柑橘類の香りが感じられる白ワインとよく合います。同じ白ワインでも、樽熟成した白ワインではナッツの香りが感じられることが多いので、ナッツ入りのチョコレートと合うでしょう。

また、高カカオで苦みが強いタイプのチョコレートなら、同じように渋みが強く濃厚な味わいの赤ワインを選ぶとよく合います。


このように、ワインとチョコレートの両者の香りや味わいに共通している点があれば、おのずと相性が良くなる傾向にあるのです。

 

【ワインの種類別】おいしいチョコレートの組み合わせ

チョコとワインの組み合わせ

 

次はよりペアリングが実践しやすいように、ワインのタイプごとに相性の良いチョコレートを紹介していきます。

ぜひ参考にしてみてください!

 

力強いフルボディの赤ワインにはビターチョコ

ビターチョコ

 

カベルネ・ソーヴィニヨンシラー(ズ)などのブドウから造られる力強い味わいのフルボディの赤ワインには、ビターチョコレートがよく合います。


ビターチョコレートとは、乳製品をまったく使用しない、もしくは少量のみ使用したチョコレートのこと。カカオマスが40%以上含まれ、チョコレートの苦味成分であるカカオポリフェノールも多いため、その名の通り最も苦みが強いタイプのチョコレートです。


フルボディの赤ワインとビターチョコレートには、どちらも「渋みや苦みが強い」という共通点があり、味わいのバランスが良くなります。さらに、飲み込んだ後にも口の中にほろ苦い余韻が残り、ちょっと大人なペアリングが楽しめるでしょう。

 

果実味豊かなミディアムボディの赤ワインにはベリー系チョコ

ベリーチョコ

 

メルローピノ・ノワールなどのブドウから造られるミディアムボディの赤ワインには、ベリー系チョコレートが好相性です。


ベリー系チョコレートとは、イチゴやラズベリーなどのジャムが挟まれたチョコレートや、イチゴがチョコレートでコーティングされたものなど、ベリー系の果物とチョコレートが融合したものを指しています。


このタイプの赤ワインは、タンニン(渋み)がそれほど強くなく、果実味が前面に出ていることが多いため、ラズベリーやブルーベリーなどのベリー系の果実やジャムのような香りが感じられる傾向にあります。そのため、ベリー系チョコレートと合わせると、まさにベリー系の果物を頬張ったときのような、ほんのり甘酸っぱいペアリングが楽しめますよ。

 

軽め赤ワインor辛口ロゼワインにはミルクチョコ

ミルクチョコ

 

ガメイやマスカット・ベーリーAなどのブドウから造られる軽快なタイプの赤ワインや、辛口のロゼワインには、ミルクチョコレートがよく合います。


ミルクチョコレートとは、粉乳などの乳製品を加えたチョコレートのことで、それほど苦くなく、優しくまろやかな甘味が特徴です。生チョコやトリュフなど口溶けのよいチョコレートにも多いでしょう。


ワインもチョコレートも渋みや苦味が少ないため、どちらかの味わいがもう一方に負けてしまうようなことがなく、バランスのとれたペアリングになります。また、ワインのチャーミングな果実感やフレッシュな酸味がミルクチョコレートのアクセントになってくれるでしょう。

 

ナッティーでコクのある白・泡にはナッツ入りチョコ

ナッツ入りチョコ

 

シャルドネから造られる白ワインやスパークリングワインは、樽熟成を経ることによって、ナッツのような香りが現れるといわれています。そのようなナッティーで濃厚なコクのある白ワインやスパークリングワインには、ナッツ入りのチョコレートが好相性です。


どちらもナッツの香りが感じられるのはもちろんのこと、香ばしさやコクがある点においても親和性が高いペアリングとなります。様々な種類のナッツの入ったチョコレートを試したり、ナッツのペーストを練り込んだもののように食感の異なるチョコレートを合わせてみるのもよいでしょう。

 

柑橘系の香りの辛口白・泡には柑橘系チョコ

柑橘系チョコ

 

ソーヴィニヨン・ブランやミュスカデ、冷涼な地域のシャルドネなどのブドウから造られる柑橘香のある辛口白ワインやスパークリングワインには、オランジェットなどの柑橘系チョコレートがよく合います。


オランジェットとは、砂糖漬けの柑橘類の皮(ピール)をチョコレートでコーティングしたフランス生まれのスイーツのこと。細長い形状や輪切りの形状でカリッとした食感とほろ苦さを楽しむ大人のスイーツです。


柑橘香のあるワインとオランジェットを合わせると、両者の柑橘系の香りとほろ苦さがマッチしつつも、ワインの酸味とチョコレートの甘味や深みのある味わいのコントラストが楽しめるペアリングとなります。

 

甘口ワイン(赤・白・ロゼ・泡)にはホワイトチョコレート

ホワイトチョコレート

 

赤、白、ロゼ、スパークリングワインを問わず、甘口のワインにはホワイトチョコレートがよく合います。


ホワイトチョコレートは、ココアバターからチョコレートの苦み成分である「カカオマス」を除去して造られており、苦みはほとんど感じられず、ひときわ濃厚な甘味が特徴です。


「甘口ワインにホワイトチョコなんて、少しくどいのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外にもワインに含まれる適度な酸が口の中のべたつきやもたつきを解消してくれて、甘いホワイトチョコレートの味わいをさらに引き立ててくれるのです。


逆に、ホワイトチョコに酸や渋みが強いワインを合わせるときは注意が必要です。ホワイトチョコの濃厚な甘味が、ワインの強い酸や渋みをさらに強調してしまい、おいしさが半減してしまう可能性があります。

 

【チョコレートの種類別】おいしいワインのご紹介

チョコレートの種類別

 

ワインの種類別に相性の良いチョコレートを紹介しましたが、次はチョコレートの種類別に相性の良いワインを見ていきたいと思います。

具体的なワイン名を紹介しているので、ぜひチョコレートとのペアリングを含めて試してみてください。

 

ミルクチョコレートには『ポール・ボーデ サン・タムール』

 

ボージョレ・ヌーヴォーでお馴染みの、フランスのブルゴーニュ地方ボージョレ地区で造られた、軽快でチャーミングな赤ワインです。


ボージョレ地区では、ヌーヴォー(新酒)だけではなく、一定の熟成期間を経てからリリースされるワインも造られており、この『サン・タムール』もその一つ。『サン・タムール』にはフランス語で「聖なる愛」という意味があり、ラベルにもハートのような絵柄が描かれているので、バレンタインなどのイベントにもピッタリですね。


ガメイというブドウ品種から造られており、イチゴやラズベリー、チェリーなどを思わせる香りに、ピュアな果実味が特徴的。渋みが控えめなため、苦味が少なく優しい甘味のミルクチョコレートと絶妙にマッチします。そして、後味にはまるでイチゴチョコレートを食べたかのような、甘酸っぱい余韻も楽しめますよ。

 

ビターチョコレートには『ネロ・ダヴォラ マセリア・デル・フェウド』

 

イタリアのシチリア島の土着ブドウ品種であるネロ・ダヴォラを使用した、濃厚で飲みごたえのある赤ワインです。オーク樽で18か月熟成させた後、さらに12か月瓶内熟成させるなど、その品質は徹底的にこだわり抜かれています。


プルーンを思わせる濃密な香りに、シナモンやカカオの香り、凝縮感のある果実味と豊富なタンニンが織りなす濃厚な味わいが特徴的。飲み込んだ後にはカカオのアフターフレーバーが感じられるため、カカオが多く含まれるビターチョコレートとは抜群の相性です。


また、ビターチョコレートの苦味をワインの果実味や酸味が適度に中和してくれるため、無限にビターチョコレートが食べられそうな錯覚に陥ります。ある意味、相性が良すぎて危険なペアリングといえるかもしれません。食べ過ぎ・飲みすぎには気を付けてくださいね。

 

ホワイトチョコレートには『シャトー・ギロー』

 

世界三大貴腐ワインの産地、フランスのソーテルヌの1級格付けシャトーが手掛ける貴腐ワインです。貴腐ワインとは、貴腐菌と呼ばれるカビが付着したブドウ(貴腐ブドウ)から造られるワインで、まるで蜂蜜のような濃厚な甘みが特徴です。


なかでもシャトー・ギローの貴腐ワインは、2008年には世界的なワイン雑誌のトップ100にて第4位に選出されているほどの実績があります。アプリコットや蜂蜜、アカシアの花のような香りが豊かに香り、濃厚でリッチな甘みに程よい酸味も感じられ、エレガントな印象の1本です。


ホワイトチョコレートの濃厚な甘味にしっかりと寄り添いつつも、程よい酸が口の中をさっぱりとさせてくれます。甘×甘の極上の甘味を味わう、甘党の方にはこの上ないペアリングとなるでしょう。

 

チョコレートのアロマがする?!変わり種ワインのご紹介

 

この世に数多くの存在するワインの中には、チョコレートの香りを持つワインもあります。その一つが、『ザ・チョコレート・ブロック ブーケンハーツ・クルーフ』です。


南アフリカ共和国のフランシュック地区のシラーズを主体としたワインで、ワイン名の中に「チョコレート」という言葉が含まれている通り、新樽熟成に由来するチョコやカカオの香りが芳醇に香ります。ほのかにスパイスのニュアンスを感じる深みのある味わいで、まさにチョコレートのお供にピッタリのワインですね。

 

チョコレートの中でも、ビターチョコレートやフォンダンショコラなど、濃厚な味わいのチョコレートとは特に相性が良いでしょう。
この他にも、まだまだチョコレートの香りのあるワインはあるはずです。

 

「たまたま購入したワインから、チョコレートの香りがした!」ということがあれば、ぜひチョコレートとのペアリングを試してみてください。

 

ワインとチョコレートのペアリングを楽しもう!

ワインとチョコレートのペアリングを楽しもう

 

ワインとチョコレートのペアリング方法や、ワインのタイプ別に相性の良いチョコレート、チョコレートと相性抜群のワインを紹介しました。


ワインにもチョコレートにも、さまざまなタイプや味わいのものがあります。この記事でも紹介したように、両者に香りや味わいなど、何らかの共通点を見つけた上で合わせてみてください。


そうすれば、ワインとチョコレートの親和性が高まり、素晴らしいハーモニーが楽しめることでしょう。
チョコレートに限らず、ワインと料理のペアリングのコツに関してはこちらの記事を参考にしてみてください。ソムリエからおすすめのペアリングもご紹介しています。


関連記事:【ソムリエが解説】ワインのペアリングとは?料理と合わせるコツを紹介

 

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レシピ本は、ワインソムリエ様とフードコーディネーター様が考案した本格的なお料理。

ワインとのペアリングによって、素晴らしいマリアージュが堪能できます。

 

いつものディナーが、まるで旅行先でふと入ったレストランにいるような楽しいひとときになるでしょう。

パートナーの方やご友人の方と、気軽にペアリングを楽しめます。

 

ぜひ、the newによる新しいワインのストーリーをお楽しみください。



執筆者プロフィール

ワインエキスパート 石関華子

ワインエキスパート 石関華子

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
日本ソムリエ協会高知支部副支部長

㈱三越(現:㈱三越伊勢丹)のワイン担当を経て、2016年に日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの資格を取得。以降、ワインライターとして数多くのメディアや通販サイトにワインの紹介記事寄稿やコラムを寄稿する一方で、高知県内におけるワイン検定の講師を務めている。

2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任し、現在に至る。