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ワインの楽しみ方!飲むための準備からおすすめのペアリングまで

ワインの楽しみ方!飲むための準備からおすすめのペアリングまで

 

 

ワイン好きの方もワイン初心者の方も


「ワインにもっと詳しくなりたい」
「ワインをもっと楽しむ方法はあるのかな」

 

と思っている方は多いのではないしょうか。

 

ワインは、おいしさを引き出すための準備方法や、色や香りを楽しむポイント、お料理とのペアリングを学ぶことで、楽しみがぐんと広がるでしょう。

 

本記事では、ワインの楽しみ方の他にも栓をスマートに開ける方法や上手な注ぎ方、フォーマルな場でのマナーなど、ワインを楽しむ上で知っておきたい知識についても触れていきます。


覚えることが多くて大変そう…と思われるかもしれませんが、学ぶ楽しみもワインの魅力。
何から学び始めたらいいか分からない方はこの記事の内容をヒントに、ゆっくりひとつずつポイントを押さえて、ワインを存分に楽しむきっかけにしていただけたら幸いです。

 

今回は、ワインソムリエの丸山綾音様にワインを楽しむためのいろはを解説していただきました。おすすめのワインとペアリングもご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。

 

 

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ワインを楽しむために準備をしよう!

ワインを楽しむために準備をしよう


買ってきたワインをすぐに飲みたい!という気持ちはよくわかりますが、いきなりグラスに注いでしまうとワインのおいしさを最大限に引き出せない場合があります。
ワインの持つ繊細な香りや味わいを損なわないためにも適切な準備を整えましょう。

 

普段、家で気軽にワインを飲む場合でも、グラスの種類や温度などをちょこっと意識をするだけでワンランク上の楽しみ方ができるはず。

早速、こだわりたい準備のポイントをみていきましょう。

 

ワインに合った種類のワイングラスを選ぼう

ワイングラスの種類


「グラスを変えるとワインの味も変わる」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。
実際には味が変わるのではなく「グラスを変えると、ワインの感じ方が変わる」というのが正解です。

 

もしご自宅にワイングラスと湯呑みがあったら、同じワインをそれぞれに注いで飲んでみてください。立ち上がってくる香りや口に含んだワインの風味が別物のように感じるはずです(紙コップやマグカップに注いで違いを感じてみるのもよい勉強になります)。
器の材質が違うのだから当たり前だと思われるかもしれませんが、ワイングラスの種類によってもこのような変化が生まれるのです。

 

プロの世界を覗いてみると、ワインのインポーターが行う試飲会やソムリエ試験のテイスティングでは、品種や産地などが異なる様々なワインを全て同じ条件でテイスティングするために国際規格のテイスティンググラスが使用されています。

 

また、ワイングラスの名門ブランド・リーデルではワインの香りや味わいごとに適したグラスのラインナップが展開されています。
ワインに重きを置くレストランであれば、ソムリエがワインごとにグラスの種類を変えて提供しているでしょう。

 

このように、ワイングラスはワインの香りや味わいを引き出すために重要な要素のひとつ。ワインの種類や目的によって最適なグラスを選ぶことが大切です。

 

実際にワイングラスを選ぶときにまず注目したいのが、「ボウルの形」と「飲み口のすぼまり方」。
ボウルの形によって主に香りに、飲み口のすぼまり方によって主に味わいの感じ方に変化が生まれます。

 

ボウルの形は、大きく分けて「縦長の卵型」と「胴体の膨らんだ洋梨型」に分けられます。


卵型のグラスはワインが空気と触れる表面積が小さくなり、ワインの強く複雑な香りを段階的に楽しむことができるので、濃厚なフルボディの赤ワインに適しています。


洋梨型のグラスはワインが空気と触れる表面積が大きくなり、繊細な香りを豊かに感じとることができるので、香り高いエレガントな赤ワインに適しています。

 

また、飲み口のすぼまり方は、わたしたちがワインを飲むときの口の形に影響します。

 

すぼまりが広いグラスでは口が横に広がり、ワインがゆっくりと口の中全体に広がりながら流れていきます。口の中でゆっくりワインが広がることで、渋みや凝縮感を舌の上でじんわりと楽しむことができるため、ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなど、フルボディの赤ワインに適しているでしょう。

 

反対に、すぼまりの狭いグラスでは口もすぼまり、ワインは直線的に口の中に流れ込みます。口の中での変化を最小限に止めることで、エレガントさを保持したまま風味を楽しむことができるため、ブルゴーニュのピノ・ノワールやネッビオーロなどのエレガントな赤ワインに適しています。

 

その他、グラスの薄さやボウルの大きさも、ワインの感じ方が変わる要素です。
冷やして飲むことの多い白ワインでは小ぶりなグラスを選択することでグラス内での適温を保つこともポイントのひとつ。(ワインの適切な温度については次の項目でお話をしていきます!)

 

とはいえ、ワインごとにグラスを用意していたらお金も収納スペースも足りない!という方も多いはず。まず初めに手に入れるのであれば、「普段よく飲むワインに合わせたグラス」、もしくは白でも赤でもばっちりな「万能グラス」がおすすめです。

 

ワインによって適切な温度がある?!

ワインの温度


赤ワインを飲んだときに「渋くて飲めない!」という経験をしたことはありますか?
または、白ワインを飲んだときに「ぼやっとした味だなあ」と感じたことはあるでしょうか。


ワインそのもののポテンシャルが原因の場合もありますが、ひょっとしたら適切な温度で飲まなかったがゆえに起こってしまったのかもしれません。ワインをおいしく味わうためには、そのワインに合った温度を知ることも大切です。

 

温度がワインの味わいに与える影響を簡単にまとめると、以下のようになります。

 

温度が高いと…

渋み:まろやかに感じる
酸味:やわらかく感じる
甘味:強く感じる

 

温度が低いと…

渋み:強く感じる
酸味:シャープに感じる
甘味:すっきり感じる

 

このことからも分かるように、赤ワインの温度でキーになってくるのは渋みにあたる「タンニンの量」、白ワインの温度でキーになってくるのは「酸味と甘味」です。

 

赤ワインでは、タンニンは温度が高いとまろやかに感じ、温度が低いと強く感じます。

そのため、タンニンがしっかりとしているボルドータイプのワインなどは、冷やしすぎると渋みを強く感じてしまうため17〜20度が心地よく渋みを感じられる適温となります。


反対に、タンニンの少ないピノ・ノワールやガメイなどのワインは13〜16度で飲むことによって、タンニンが程よく感じられ酸味や果実風味といった他の味わいとのバランスが上手に取れるでしょう。

 

白ワインでは、ワインを冷やすことで酸がより際立ち、甘味もすっきりと感じることができるようになります。
酸味をしっかりと楽しみたいフレッシュなワインは8〜10度で飲むことで、果実由来の甘さとの釣り合いも取れるでしょう。


樽熟成のシャルドネなどのコクを楽しみたいワインの場合は、11〜14度を目安にすると豊かな香りと味わいのふくよかさをしっかりとキャッチすることができます。

まずはおすすめの温度帯で試した後に、合わせるお料理や季節によってベストな温度を探ってみてくださいね。

 

ワインの温度管理に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:ワインの温度や湿度がおいしさに影響する?!自宅で楽しむ時の注意点! - theDANN media

 

ワインの栓は3種類!スマートに開ける方法

ワインの栓をスマートに開ける


ワインを飲むために避けて通れない抜栓の瞬間。
苦手意識を持っている方も少なくないとは思いますが、抜栓後のワイン時間を気持ちよく過ごすためにも、スマートに行えるようになりたいですよね。

 

主に流通しているコルク栓・スパークリングワイン・スクリューキャップの3タイプについてそれぞれの開け方をご説明します。

 

・コルク栓の場合

 

まず初めに瓶口を覆っているキャップシールに切込みを入れて剥がします。
次に、ワインオープナーのスクリューをコルクの中央分に差し込み、まっすぐに立ててからゆっくりとハンドルを回転させ、根本の近くまで差し込みましょう。
このとき、深く差し込み過ぎてコルク片がワインボトルの中に落ちないよう注意してください。


スクリューが差し込めたら、ボトルの口にフックをひっかけてテコの原理で真上に引き上げます。
コルクが抜けそうな段階まで上がってきたら、最後は手でそっと引き抜くとスマートです。

 

・スパークリングワインの場合

 

事前にボトルを十分に冷やしておくことと、ボトルをなるべく揺らさないことがコツです。
スパークリングワインは破瓶する恐れがあるのでワインオープナーは使用せず、手を使って抜栓しましょう。


まずはキャップシールをはがし、上にタオルやクロスをかぶせてコルク栓を抑えながらワイヤーを緩めます。ワイヤーが外れたら、片方の手で栓をしっかりと押さえながら、もう片方の手でボトルの下部をもち、斜めにした状態でボトル側を回転させていきます。
徐々にコルクが上がってくるので、最後はコルクとボトルの口の隙間から炭酸ガスを逃がして静かにコルクを引き抜きます。

 

・スクリューキャップの場合

 

ペットボトルのフタ同様、キャップを回せば簡単に抜栓ができます。開栓時はキャップのつなぎ目でケガしないように気をつけてくださいね。

 

ワインの注ぎ方!ルールやマナーを知っておこう

ワインの注ぎ方のルールやマナー


ワインをグラスに注ぐ際、グラスはテーブルに置いたままにしてもらいましょう(自分が注がれる場合も、グラスはテーブルに置いたままにしておきます)。
ボトルは片手でボトルの下部を持つとよりスマートですが、安定しない場合は両手で持っても構いません。その場合、片手はボトルの下部に、もう片方の手はワインの首の部分に添えると所作がきれいに見えます。


どちらで注ぐ場合も、ラベルは注ぐ相手に見えるよう上を向けておきましょう。

 

ワイングラスの縁は薄く欠けやすい場合が多いため、グラスの縁に瓶を当てないように、数センチ離した上部からゆっくりと注ぎます。
勢いよく注いでしまうと、ボトルの中の澱(おり)がグラスに入る可能性があるので注意が必要です。

 

また、ワインの香りを楽しむためには、注ぐ量も重要となります。
注ぐ量はグラスに対して大体3分目、ボウルの中で一番膨らんでいる部分まで注ぐのが目安です。
ワインが空気と触れる表面積が多くなり、グラスの中でしっかりと香りが立ち上がるため、グラスの余白を残して注ぎましょう。

 

スパークリングワインは注ぐと泡が立ち上がり、グラスに注がれた量を正確に把握しにくい場合があるため、2回に分けて注ぐのがコツです。
一般的なフルートグラスを使用する場合、最初にグラスの8分目ぐらいまで注ぎます。泡が落ち着いた後に、ゆっくりとグラスの6分目ぐらいを目指して調整しながら注ぐとよいでしょう。

 

注ぎ終わりはボトルをひねるように持ち上げ、ワインが垂れないようにボトルの口をナプキンで拭きます。

 

以上の流れをスムーズに行えると、注ぐ側も注がれる側もより気持ちよく過ごせるはず。
ワインを注ぐ機会が訪れた際には、この記事を思い出してほんの少し意識をしてみてください。

 

意外と知らない?ワイングラスの正しい持ち方

ワイングラスの正しい持ち方


ご自宅でワインを楽しむ際には気にする必要はありませんが、レストランやフォーマルな場でワインを飲む際、どのようにグラスを持つのが正しいのかを理解しておきたいですよね。

 

日本ではステム(ボウルと土台をつなぐ細い部分)を持つ方が多いですが、世界的に見るとボウル部分を手で持つことが基本となっています。
海外では大勢の人が集まる場所でワインを楽しむ機会も多いため、ボウル部分を持つ方が安定感を得られるようです。

 

ただし、ワインの香りを確認するためにグラスを回す場合はステムを持った方が回しやすいので、その際はステムを持って行います。また、シャンパングラスはステム、ボウル、どちらを持ってもよいとされています。

 

ボウル部分を持つことで、手の温度がワインに伝わってしまうのでは?という心配をされる方や、エレガントに見えないのでは…と思う方もいるかもしれません。
本格的なレストランや外国ではボウル部分、テイスティングをするときにはステム部分、など、TPOに合わせて持ち方を意識できるとよいですね。

 

ワインを楽しく飲むポイントをご紹介

ワインを楽しく飲むポイント


さあ、ワインを飲む準備が整ったところで、楽しく飲むポイントを解説します。
「ワインは難しい」「どうやって楽しめばいいかわからない」という方に向けて、ワインを楽しく飲むためのポイントの中でも基本的な「香り」「色合い」「味わい」の3つをご紹介します。

 

このポイントを上手に押さえるだけでワインの楽しみ方の幅がぐっと広がりますので、興味の湧くポイントから少しずつ身につけてみてください。

 

ワインの香りを楽しむ

ワインの香りを楽しむ


ワインの最大の魅力のひとつである香り。
ソムリエのテイスティングでは「香りが8割」といわれる程にワインを構成する重要な要素です。
ワインを表現するために用意された世界共通のテイスティング用語もたくさんありますが、まずは自分が感じたままの香りをゆっくり楽しんでみましょう。

 

おすすめは、まずはグラスに注いだそのままの状態で香りをとって、次に軽くグラスを回して空気と接触させてから香りの変化を楽しむ方法。香りが広がり、グラスの奥底に隠れている様々な要素が次々と発見できるはずです。

 

自分が感じた香りを言葉で表現できるようになれば、誰かと感想を共有するときにも役立ちますし、好みのワインを探すときのヒントにもなります。

さらに慣れてきたら、香りと味わいの関係や、香りと産地、香りと醸造方法の関係にも思いを巡らせてみるとより深くワインを楽しめるようになります。

 

「シンプルな香りだから味わいもフレッシュそうだ」
「トーストのような香りがするから樽で熟成させているのかな」

 

など、こんな風に香りをとるだけで、あれこれ考えられるようになったら楽しいと思いませんか?

 

ワインの色合いを楽しむ


グラスに注がれたワインのうつくしい色調は眺めているだけでも気分が高揚しますよね。
そんなワインの色合いから得られる情報が実はたくさんあるということをご存知でしたか?

品種や味わいを想像するための要素になることはもちろん、ワインの醸造方法や熟成度合いを示す指標にもなるのです。

 

たとえば赤ワインなら、縁に紫が強く残った鮮やかな色合いの場合、造られてから年月が経っていない若いワインであるということが予想できます。反対に、鮮やかさが抜け褐色へと変わりつつあれば、長く寝かせてあったワインであるという熟成の目安になるでしょう。

 

白ワインは、赤ワインほどはっきりとした色合いのバリエーションはありませんが、色調の淡いワインはフレッシュで若々しいワインであるということが予想できますし、黄金色であれば濃厚な味わいを期待してもいいかもしれません。
また、白ワインも熟成の過程で褐色化が進むため、色調がトパーズへ近づいていれば熟成している証拠であるといえます。

 

ロゼワインでは、色調から産地や製造方法を捉えることができます。ロゼワインの製造方法は大きく2つ。
黒ブドウを使用して白ワインのように仕込む直接圧搾法と、ロゼワインの製造で最も多く用いられるセニエ法
前者は淡い桜色が美しいロゼワインになり、後者はよりはっきりとした濃い色調となります。

 

最初は難しく感じると思いますが、眺めて楽しむ段階からもう一歩踏み込むことで、ワインに対して色々なアプローチができるようになります。

 

ワインの味わいを楽しむ

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ワインをしっかり味わいたいのであれば、ビールのようにゴクゴクと喉越しを楽しむよりも、少しずつ口に含んで口中に広がる香りや風味を感じることがおすすめです。

口に含んだ時にどんな要素を強く感じたか、飲み込んだ後に口にどんなフレーバーが残るのか、香りと同様に自分が感じたワインの味わいを言葉で表現できるようになると、ワインの世界の解像度が上がるはず。

 

また、ワインは食事との相性がとってもよい飲み物です。
ワインと料理を組み合わせることをペアリングといい、ペアリングによって生み出される新たな味わいをマリアージュといいます。
単体で飲んでもおいしいワインですが、料理と合わせることによってその楽しみ方はより広がります。


マリアージュに関しては以下の記事で解説しているので参考にしてみてくださいね。

関連記事:マリアージュとは?ワインソムリエによる種類別の料理との組み合わせ - theDANN media

 

ワインを楽しむにはペアリングが重要!

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ペアリングは、ワインを楽しむ上でも知っておきたいポイントのひとつですが、ワインと料理の相性を踏まえて組み合わせを考えるのはなかなかハードルが高いですよね。
ここではワインのペアリングを考える上で押さえておきたいコツを具体的な例も挙げながら解説をしていきます。

 

ワインのペアリングとは?


先ほども触れたように、ワインのペアリングとは「ワインと料理の組み合わせ」のこと。
料理の材料の産地や温度、食感、風味などをワインの個性と合わせ、もたらされる相乗効果を楽しみます。

 

ペアリングの考え方は人によって様々。ワインペアリングのコースを提供しているレストランも多いので、どのように構成を組み立てているのかをソムリエさんに聞いてみるのも勉強になりますよ。

 

ワインと料理を組み合わせるコツ


ペアリングを行う一番の目的は、料理とワインを合わせて相乗効果を生み出すことです。
この相乗効果を起こすためには、ワインと料理の3つの格を合わせることがポイントになってきます。


その3つの格とは、「味覚」「触覚」「品格」。

 

・味覚のペアリング

 

味わいと香りを合わせる、最も基礎的でありながら最も大切な考え方です。
具体的な方法は大きく2つ。
ひとつはハーブの香りを持つワインにハーブを使った料理を合わせるといった「ワインと料理の香りを同調させる」方法。
もうひとつは、塩気の強いブルーチーズに甘口のワインを合わせるといった「ワインと料理で味わいを補完させる」方法。

 

・触覚のペアリング

 

料理とワインの質感(=食感)を合わせる考え方です。
例えば、噛み応えのある分厚い牛肉のステーキに、タンニンのしっかりとした収斂性のあるワインを合わせることで、食感のペアリングが生まれます。
薄切りのしゃぶしゃぶ用の肉であれば、合わせるワインも柔らかな味わいのものがおすすめです。

 

・品格のペアリング

 

調理法や食材の格とワインの格を合わせるという考え方です。
手軽な料理にはカジュアルなワイン、高級料理には上質なワインというようなシンプルな合わせ方はもちろん、煮込み料理などの調理に時間がかかる料理には長期熟成した複雑味のあるワインを合わせたり、さっと作れる一品にはフレッシュなワインを合わせるといった応用も可能です。

 

ワインペアリングに関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

関連記事:【ソムリエが解説】ワインのペアリングとは?料理と合わせるコツを紹介 - theDANN media

 

「赤ワインは肉・白ワインは魚」は正しい?


「赤ワインは肉料理に合う」「白ワインは魚料理に合う」と昔からよく言われていますよね。決して間違いではないですが、それだけが正解ではありません。
肉の種類によっては白ワインやスパークリングワインが合うものもありますし、魚介のうまみを引き立てる赤ワインもあります。

 

肉料理や魚料理のペアリングに関しては以下の記事で詳しく解説をしています。王道のペアリングから意外なペアリングまで、ソムリエおすすめのワインと共に紹介されているので参考にしてみてください。

関連記事:ソムリエ直伝!ワインと肉料理の最高の組み合わせ!おすすめワインもご紹介 - theDANN media

関連記事:ソムリエ直伝!ワインと魚料理の最高の組み合わせ!おすすめワインもご紹介 - theDANN media

 

ワインを楽しむ!おすすめのペアリング

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ペアリングやワインと料理を合わせるコツについてお話ししてきましたが、ペアリングは実践してこその楽しみです。
家庭でも作りやすいお料理とワインのおすすめペアリングをご紹介しますので、実際にご自身でペアリングを体感してみてください。

 

ポテトサラダ × 爽やかリースリング

ポテトサラダ


じゃがいも料理の王道、ポテトサラダ。家庭でも食卓に並ぶ機会が多いのではないでしょうか?
入れる具材や、じゃがいものつぶし方、マヨネーズの量など、基本のレシピにアレンジを加えることで合わせるワインのバリエーションも様々。

 

例えば、きゅうりや玉ねぎなどお野菜がたっぷり入ったポテトサラダは、マヨネーズの量を少し減らして、素材の味わいを活かすことで野菜の甘味とワインの酸味の対比効果が生まれます。
じゃがいもや他のお野菜も小さくしすぎずゴロゴロとした食感を残すことで、噛み締めるごとに味わいが引き立つペアリングを楽しめます。

 

ベルンハルト コッホ / リースリング Z クーベーアー トロッケン

 

樽で熟成された濃厚なシャルドネに合わせたい場合は、カマンベールチーズを加えることでワインのなめらかさとチーズのクリーミーさがマッチします。チーズの油分で酸味が程よく抑制され、ワインの果実風味もより感じられるでしょう。

 

ご家庭のポテトサラダに合うワインをぜひ見つけてみてくださいね。

 

おでん × 旨味たっぷり甲州

おでん


寒い時期にぴったりのおでん。ついつい日本酒を合わせたくなりますが、実はワインとも相性ぴったりな一品です。
甲州やミュスカデなど、シュール・リー製法を用いた旨味のある白ワインは、昆布やカツオの出汁に練り物などの具材の旨味がたっぷりと溶け込んだおでんのつゆと見事に調和。

 

はすみふぁーむ&ワイナリー / 信州の甲州 2020
信州の甲州
参考サイト

 

お醤油を多めに作るつゆなら、ピノ・ノワールのような酸味がしっかりとしていて果実味のやわらかな赤ワインを合わせるのがおすすめ。醤油は味の基本要素を全て持っている万能調味料ですが、中でもワインの果実風味とお醤油の旨味は非常に相性が良く、味わいをまとめる役割を果たしてくれます。

 

麻婆豆腐 × オレンジデラウェア

麻婆豆腐


辛いものってワインに合うの?と、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ペアリングのポイントを押さえて考えれば大丈夫。
痺れるような辛さとしっかりとした旨味がおいしい麻婆豆腐は、酸味や渋みが強すぎるワインを選ぶと料理の辛さを際立たせてしまうので、香りが華やかで果実味たっぷりのワインを合わせることがおすすめです。
またやや甘さを感じるワインを合わせることで、辛味の奥の旨味を引き出すことが出来るでしょう。

 

楠わいなりー / デラウェアオレンジ 2020
デラウエア オレンジ
参考サイト

 

レストランではワインソムリエ に教えてもらおう

ワインソムリエ


ワインを勉強し始めて10年近く経つ筆者でも、レストランのワインリストをめくれば知らないワインのオンパレード…といったこともよくあります。
世界には数えきれないほどの種類のワインがあるので、全てをひとりでカバーするのはとっても大変。
だからこそ、レストランでワインを楽しむ場合は、そのお店のソムリエさんを頼るのが一番です。

 

仕入れから管理、販売まで行うソムリエさんは、そのお店のワインを熟知していることはもちろん、提供される料理についての知識を身につけた上で、その場にぴったりなワインを提案してくれるプロフェッショナル。
素直に知りたい!という気持ちを伝えれば、快く知識を共有してくれるはずです。

 

ソムリエに関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:ワインソムリエとは?仕事内容や資格の概要、現役ソムリエのご紹介 - theDANN media

 

ワインで楽しいひとときを

ワインで楽しいひとときを


ひとりでじっくり香りや色を楽しんだり、ペアリングによるマリアージュを楽しんだり、レストランでソムリエさんと話をしたり…ワインとの付き合い方は十人十色。
楽しみ方に100%の正解はありませんが、知れば知るほど奥深さに気づけるお酒であることには間違いありません。


まずは興味の沸いたところからで大丈夫!ワインの魅力をとことん深掘りして、自分なりの楽しみ方を見つけていきましょう。

 

theDANN mediaでは、世界中のワインと料理を掛け合わせた新しいワインのストーリー「the new(ザ・ニュー)」をご提供しております。

 

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ソムリエ様が厳選した2000円から購入できる赤・白・泡のワインと、ワインにぴったりなお料理のレシピ(無料)をお楽しみいただけます。

レシピ本は、ワインソムリエ様とフードコーディネーター様が考案しました。

ワインとのペアリングによって、素晴らしいマリアージュが堪能できます。

 

いつものディナーが、まるで旅行先でふと入ったレストランにいるような楽しいひとときになるでしょう。

パートナーの方やご友人の方と、気軽にペアリングを楽しめます。

 

ぜひ、the newによる新しいワインのストーリーをお楽しみください。



執筆者プロフィール

ワインソムリエ 丸山綾音

ワインソムリエ 丸山綾音

日本ソムリエ協会認定 JSAソムリエ
Wine & Spirit Education Trust Level 3

22歳でワインに出会い、ソムリエ資格を取得し、ワインショップやレストランで経験を積む。「ワインの生まれる現場を知りたい」という思いから地元長野のワイナリーでブドウの栽培やワインの醸造を学ぶ。

現在は、長野のワインの魅力を伝えるべく、ワインショップをオープンし、ワイン用ブドウの栽培にも取り組んでいる。

長野ワイン専門オンラインショップ「nagano wine base」店主。