こんにちは、theDANN編集長のダンです。
この時期になると日本酒のラベルに「ひやおろし」「秋あがり」という書いてあるのをみたことがありませんか?
ひやおろしと秋あがりは厳密な区分はなく、秋になると日本酒の商品として棚に並びますよね。
今回はそんなひやおろしについて解説していこうと思います。
それでは、はじまり〜はじまり〜
ひやおろしの旨さの秘密と保存方法
ひやおろしとは、冬に火入れを1回だけおこなった酒を熟成して秋に飲めるようにした日本酒です。
四季の味が楽しめる日本酒の中で、特に味わいがよく、熟成の旨味を楽しめる酒となっています。具体的には、落ち着いた香りが醸し出され、まろやかな旨味が楽しめ、脂がのったりジューシーなモノが揃った秋の味覚とは相性がとてもよい酒です。
火入れとよばれる低温加熱は、酒の熟成を促し旨味を引き出すための工程として、通常の日本酒では、2度おこなわれますが、ひやおろしでは1回のみとなっており、その分酒造りの難度が高く、蔵元のレベルによって大きく味が変わります。
2度目の火入れは、保存のために出荷直前におこなわれますが、この火入れによって、せっかく熟成した旨味が消えてしまう場合もあります。しかしながら、ひやおろしでは1度のみにすることによって、熟成の旨味をそのまま、蔵元の酒樽と同じ味わいを楽しめるようになっているのです。
ひやおろしと相性のいい料理は?
秋の酒であるひやおろしと、とても相性がよい肴として挙げられるのがサンマです。季節となり、ジューシーでふっくらな身のサンマを塩焼きにし、 大根おろしとすだちを添える。それを肴に時間と共に旨味がよりはっきりとしてきたひやおろしを呑むというのは、古くから日本全国で親しまれてきた楽しみ方の一つです。
2019年では、ひやおろしの季節である9月~11月を中心に、その楽しみ方ができるイベントが開かれています。
ひやおろしの保存方法
ひやおろしは、保存のための火入れがなされていないので、とてもデリケートな酒です。味わいを楽しむためにも、保存を徹底するためにも、保存方法としては、冷蔵庫での保存しましょう。
冷暗所での保存を推奨されているひやおろしもありますが、冷暗所での保存と冷蔵庫での保存では、まったくをもって味わいが変わってしまいます。また、開封をしたらなるべく早く飲まれたほうが、ひやおろしの旨味を楽しむことが出来ます。
ひやおろし おすすめ5選
蔵元の酒造りをそのまま反映する酒であるひやおろし、この項では、そのひやおろしのおすすめ5選を掲載します。
千代むすび純米吟醸強力50氷温ひやおろし
まず、ひやおろし造りがさかんな中国地方を代表する鳥取のひやおろしとして高い評価なのが、千代むすび酒造の千代むすび純米吟醸強力50氷温ひやおろしです。こちらは、好適米として鳥取県の強力を使用しており、そこから名称がつけられています。マイナス4度の冷蔵庫で熟成という氷温熟成をさせており、強力のしっかりとした旨味と味わいがある一方で、渋みや苦みといった味は抑えられており、ひやおろし初心者の方にはもちろんの事、料理と合わせるのもおすすめのひやおろしとなっています。
蓬莱 ひやおろし 蔵元鑑査
飲みやすいひやおろしとして評判なのが、岐阜県の渡辺酒造による蓬莱ひやおろし蔵元鑑査です。極寒の飛騨で醸成されており、旨味ととろみに長けています。また、まろやかな味わいも飲みやすさに一役買っています。
仙禽 ひやおろし 赤とんぼ
若い方やワイン好きなどからも称賛されることが多いのが、栃木県のせんきんの仙禽ひやおろし赤とんぼです。
喜連川温泉が有名な栃木県さくら市の蔵元であるせんきんが、同地の水と同地の米を同地で仕込んだまさに土地を味わえるひやおろしとなっています。奥行きと旨味がたしかに感じられ、熟成の奥深さを知ることができます。
燦然 特別純米 雄町 秋あがり
秋あがり(ひやおろし)としてのしっかりとした味を感じられるひやおろしは、岡山県の菊池酒造の燦然特別純米雄町です。
こちらは、岡山が日本全国に誇る好適米である雄町米を使用しており、雄町特有の幅の広さに加え、ひやおろしとしての骨太な味が楽しめます。
天寿 純米吟醸 ひやおろし
最後におすすめするのが、秋田県の有名酒造りメーカーである天寿酒造の天寿純米吟醸「ひやおろし」です。
なでしこの花から分離した酵母を使うことによって、とてもフローラルな香りを醸し出すのに成功しており、飲みやすさと相まって女性にとてもおすすめのひやおろしです。
ひやおろしは蔵元と地域による個性が楽しめる酒
今回は、ひやおろしについて、保存方法からおすすめまでを紹介してきました。ひやおろしというのは、通常の日本酒よりもその蔵元や土地によるこだわりがダイレクトに味わえる酒です。
それぞれによってまったく違うほど多くの顔を持つひやおろしという酒。ひやおろしを楽しまれる際には、その蔵元の取り組みを調べることがよりよりひやおろしの楽しみ方につながります。
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